「…勝ちは勝ちや」
４月１６日、大阪プロレスＩＭＰホール大会。
メインイベントが終わったと言うにはあまりにも冷たい空気。
完全に冷め切った場内でこの選手はリング上で開口一番そう口にした。
大阪プロレス社長・スペル・デルフィン。
誰よりもプロレスを愛し、誰よりもプロレス人気の復活を夢見ている
選手の一人であり、大阪プロレス（株）社長でもある。
しかしこの一言で場内は罵声の嵐となった。
初めて聞いた大阪プロレスの会場での「金返せ！」の声。
異常事態である。
正直、大阪でイライラ起こされる試合や、乱入乱闘等で熱戦にお感動に
水を差されるときもあったけどもそれは次につながる付箋となっていた。
しかし今回は全く違う。
観客の視線は明らかに冷めていた。
第１試合からセミファイナルまでの試合内容は本当に面白かった。
誰しもがメインの試合に期待を寄せていた。
ましてや、低迷しているプロレス界を突き動かす為に、どうしてもと
意気込んで、敵地とも言える東北まで足を運んで実現させたシングルマッチ。
スペル・デルフィン ＶＳ 新崎人生
大阪プロレスとみちのくプロレスの看板同士の戦いであり、これから両団体、
一致団結してプロレス界を活気づける第１歩とするなど、大きな意味合いを
持たせた（つーか、デルフィンがそう位置づけたんだけど）大一番。
プロレスマスコミもそこそこ注目していた。
デルフィンがみちのくプロ所属時代から通して一度もシングルでの対決を
していないってのも注目の一つだった。
そして、一人の馬鹿レフェリーのために飛んだ茶番劇の八百長試合で終わった。
明らかに人生の一挙手一投足に反則を勧告。客が期待しているムーブメントも
全て反則で潰しきったうえにデルフィンをカバーした際のカウントも明らかに遅い。
そして投げられた選手に巻き込まれて失神。当然カバーしていても失神し続けたので
ピンフォールとれず。
テッドに詰め寄る人生の顔は明らかに「お前、大概にしろよ」であった。
当然デルフィンへの注意は「ダメダメ！」のみである。
何をやってもデルフィンの行動は黙認するのである。
そして、最後。
ジャーマンでデルフィンを引っこ抜こうとしたとき、デルフィンがロープを蹴り飛ば
したためバランスが崩れ、ブリッジが崩れた人生の上半身にデルフィンの下半身が
覆い被さる状態となり、両者共に両肩がマットに着いた状態になった。
そしてテッドが取った采配はダブルピンフォール。つまり二人同時に固められたという
判定を下したのだ。
この時点で一緒に観戦していた友人と共に「やばい！」と叫んでしまった。
こうなると技を掛けられた方が確実に勝てるのだ。
案の定、バランスが崩れたおかげでダメージがあまり通らなかったデルフィンは肩を上げ、
下敷きになるもクラッチを外さなかった人生はピンフォール負けとなった。
正面側の観客席からはどう見ても人生がピンフォールを取ったように見えていた。
しかしアナウンスによって場内騒然となった。
このようなギミックは確かにプロレスではたまに起きることがある。
珍しいことではない。
しかし、この一番でこの勝ち方を持ってくるのは正直言って意外と言うより
茶番も茶番すぎて呆れ果てた。
仮装・人生として大阪屈指のパワーファイターである秀吉選手を相手に
テッドの高速カウントで勝利をもぎ取ったのは今回の予行演習だったのか。
秀吉との試合もかなり攻め込まれてたらしいし。
デルフィンはこの試合の意味合いをどう言っていた？
この試合の重さをどんなものと言っていた？
これからの大阪プロレスのため、それよりもプロレス復興のための大一番と
していなかったのか？
そこまで言っておいて結末がこれなのか？
確かに「勝ちは勝ち」だ。
デルフィンは確かにカウント２で肩を上げたから勝ちだよ。
ただ、観客を全員敵にしてまで勝つとは思わなかったけどね。
観客から罵声が飛ぶも判定は覆らない。
テッドは人生ににらみを利かせとっとと退散する。
セミを裁いた小田レフェリーで再戦しろという声も届かない。
そしてデルフィンがマイクを手にし、冒頭に戻る。
客ぶち切れてもおかしくないでしょ？
デルフィン本人はこういう結末は予想していなかったのか？
多分、想定の範囲内だろう。
なぜならば、テッド・タナベをメインレフェリーに起用した時点で、
ろくな采配にならないというのはプロレス知ってる人間ならば１００％予測が
できたからだ。
テッド・タナベはザ・グレート・サスケと共にみちのくプロレスを創設したと
同時にみちのくプロレスを崩壊寸前に追いやった張本人で、新崎人生が社長に
就任した際に当然の如く解雇されたのだ。
また、他団体に出場するもその団体と常に何らかしらトラブルを起こし絶縁
される始末で人間としてどうしようもないのである。
大体レフェリーやっててぶくぶく太っていくのがおかしすぎ。
テッドはステージ裏で散々人生に対して積年の恨みをわめき散らしていた。
私情を抑えきれず観客に対しては申し訳ないとも言っていたが多分建前だろう。
どんな立場だろうと仕事はしっかりこなすのがプロ。
まぁそれが出来ないからクビになったんだけどさ。
人生とデルフィンのつきあいの深さからいって、人生とテッドが仲が悪いのは
当然知っていておかしくない。
本気でここまで二人の仲が悪いと知らなかったとデルフィンが言うのなら
本当にデルフィンは馬鹿としか言いようがない。
デルフィンは新崎人生に対して「もっとも信頼のおける選手」と常々語っていた。
みちのくプロレス創立１０周年にデルフィンＶＳサスケを懇願する際にも、
第一線を退いている事とサスケとの確執で散々断るデルフィンに対し、
デルフィナリーナに単身乗り込み、試合後観客が大勢居る中、リング上で
土下座までした人物である。
デルフィンも確かに単身みちのくに行った。人生は出場する条件として、
離脱した事に対してみちのくのファンに一言謝罪してくれと言うものだけだった。
謝辞のお辞儀と土下座、どっちが重い？
ここまで信用してくれた人生に対してデルフィンは見事に仇で返したわけだ。
そして、今まで信頼して応援し続けたファンにも後ろ足で砂かけていったのだ。
これは本人の意図することなのかどうかは分からない。
こちらから予測は出来るけども本当の意図は分からない。
デルフィンが今後、何を目的としているのか全く見えなかった。
今回の結果でファンに自分の意図が伝わったと思っているのならば、
レスラー辞めた方がいいだろう。
はっきり言って今回のデルフィンほど三流レスラーに写ったのは初めてだ。
ただ、わたいは大阪プロレスのファンを辞めることはない。
応援し続けるに値する選手がごまんといるし、大阪プロレスそのものの
雰囲気が大好きだからだ。選手とファンとの距離が短い団体であるが故に
ファンの感情移入も他団体に負けないものがあると思う。
正直、兵庫県の片田舎に住んでいる加減上、頻繁に会場に行けないけど
常にお金を払った分だけの元手がとれる試合はし続けていると思ってるし
選手の質もかなりのものと確信してる。
まぁ身内贔屓といわれても仕方ないけどね。
兎に角、デルフィンが本当に一体何をやりたいのか、最期まで見届ける義務があると
一人勝手に思っておる今日この頃ですええお人好しです笑ってくだされ。
非難を受ける中、デルフィンはこう言った。
「次に狙うのは東北ジュニアヘビー級チャンピオンだ！
大阪プロレスチャンピオンとして、みちのくプロレスチャンピオンを倒す！」と。
東北ジュニアヘビー級チャンピオンを倒すのか…
今、空位じゃ大馬鹿者！
客の反感食った上に滑り倒しかい。
来週土曜日のデルアリはファンのジャッジが如実に出ると思います。
正直、今の大阪プロレス、スペル・デルフィンは、わたいのような考えを持つ常連に
甘えきっているのでは無いかと思う。
まぁそうであったら、無様に潰れていく様を拝むことになるだろう。
本当の意味で正念場。
しかもかなり状況は悪い。
下手すれば新日本プロレスになりかねない状況だ。
一ファンとして、厳しく審査していくしかないと思います。
最後に一言。
大阪プロレスのファン層は他団体と違ってちびっ子率が遙かに高いんだよ。
まるでヒーローショー見てるような目で試合を見て選手を応援してるんだよ。
純粋にかっこいい選手を間近で見て喜んでるんだよ。
そんなちびっ子達が見守る前で、
姑息な八百長試合をした上に
人の信用潰した挙げ句
観客に向かって
「勝ちは勝ちや」はないやろ！！
今回一番デルフィンに言いたい苦情はこれにつきる。
今日は以上！
