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カテゴリ:カラーブリア
Gravello 1991.jpg

カラーブリアのヴィノ・ダ・タヴォラ。生産者はリブランディ。ガリオッポにカベルネ・ソーヴィニョンをブレンドした、スーパー・カラーブリア。後にも先にも孤高の存在。この頃、南イタリアと言うと、プーリアのパトリリィオーネ、シチリアのドゥカ・エンリコ、タウラジ・ラディチ...ぐらいでしょうか...この後、モンテヴェトラーノ、サン・グレゴリオのタウラジ、パラリのファロ、テッラ・ディ・ラヴォロなど続々と、日本に入って来た気がします。

さて、何度も飲んだ事がある、グラヴェッロですが、これだけ時間を経たボトルは初めてです。1991自体は飲んだことがあるような気がする...「谷間の年」好きのCOMESTAIですが...。

開けて、直ぐは、水のような液体。香りは、とても健全な、杏のような、甘酸っぱい香り。透明感のある輝くようなガーネットは、ややオレンジがかってます。想像より、開くのに時間がかかりそう。ゆっくり飲もうと思いながら、甘い香りと、さらりと軽い飲み口に誘われて、1/3ほど開けてしまう。

2日目がやはり、素晴らしい。ほんわりと温かみを感じるような果実や、あくまで円やかであり、けれでも構造の中心に位置する、南伊としては信じられないほどの存在感を主張する酸や、だらしなく骨抜きになった、甘く柔和なタンニン。それにしても、カベルネは、どこへ言ったのだろう。ここまでの熟成を生む為に、触媒として作用したのだろうか。液体にシリアスな表情や、エレガンスはどこにもない。ピュアなソウルを感じる、どこか自堕落なワイン。

昨日、AVのセッティングを変えて「プレーヤー」が以前より扱いやっすくなったので、CDじゃなく、古いレコードを「回して」いた。久しぶりにオーティス・クレイの「トライング・トゥ・リヴ・マイ・ライフ・ウィズアウト・ユー」を聞いた。南のR&B。JBや、マーヴィン・ゲイ、S.ワンダーなどのノーザン・ソウルには、ある種「フィネス」のようなものさえ感じるが、O.クレイが絞り出す「こぶし」の効いたヴォーカルは、まさしく南のワイン。しかし、完成度はおそろしく高く、音楽的に練れていて、隙がない。ゴージャスでグラマラス。何故か? と聞いたなら、きっと、こう答えるだろう。

「だんなぁ、わしらぁ、昔っから、こんな風にやってきたんでさぁ」

いち早く、モダンなワイン造りに取り組んだ「リブランディ」。ただし、それは、大地に、しっかりと根をおろした改革だったにちがいない。他にも、古いグラヴェッロを飲んでみたくなった。

Gravello 1991 / Librandi





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Last updated  2007.05.04 17:08:59
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