ランゲ フレイザ 1999
ピエモンテのDOC、生産者はジャコモ・コンテルノ。ご存知、偉大なるバローロ生産者です。フレイザは、補助品種として、また、軽い酒質の「ヴィヴァーチェ」と称される微発泡ワインに仕立てられる事が多いこの地方の葡萄品種です。このブログでは、過去に、コッポの「モンダッチョーネ」やB.マスカレッロのフレイザを飲んでいますが、これらは少数派の、微発泡でない辛口の赤ワインです。このフレイザも発泡してません。蔵出し時に微発泡していたのなら、完全に落ち着いています。これだけ、時間のたったフレイザを飲むのは初めてですが...これが、すばらしく美味しいワインになってました。ブラインドで飲んだら、フレイザとは解らないでしょう。ただし、バルベーラにしては、ややスパイシーな、硬質なミネラル感に違和感があるし、ドルチェットでは、これだけのボディは表現できません。なによりこのボリュームのある酸は、ドルチェットでは到底出せっこない。ややスモーキーな、燻したような香りや、熟成感のある獣臭もほのかに感じます。とするとネッビオーロか? それにしては、チャーミングな果実は未だ溌剌としている...という事は、樽熟成期間が長いバローロとは考えにくく、おそらくバルバレスコに違いない!! フレイザなんですが...。ひとくち飲んだかみさんが珍しく「これは何?」とボトルをちら見て驚いたような顔,,,こんなに良いバローロを開けちゃってどうしたの...とでも言いたげな表情。おいおい、これは、フレイザだよ~ん。