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カテゴリ:哲学研究室
まっとうでないバーチャルな庭を構想するため、あえて伝統に無い庭を考えてみたい。
だからといって、自分が作りたいと思うような庭でなくては意味が無い。これは庭の可能性を拡張する作業となる、幻想の庭の基礎構想だからである。 まず入門的に、[雑草の庭]なんてのはどうだろう。 庭に多用されて、ほとんど主役にすらなっている草花も、もとはと言えば雑草である。庭の素材類も、もともと全部自然のものである。人間の手で改造され、人工向きに変異はしているが、その変異は庭園で起こったことなのである。それゆえ、未変異の雑草は、少々気難しいかもしれないのだが。 蘭栽培の世界などでは、特に原種と呼んで交配種以上に珍重される世界である。 最近特に雑草を見直す事が多い。先日見たツユクサのコンテナーが素晴らしかったというのもあるが、我が家の庭の一角も、もう少ししたらミゾソバの群落で結構幻想的な部分が出来る。半日日陰となるジメジメした一角である。一つ一つの花は貧弱で、株も貧弱で見るに耐えないのだが、地面を覆ってこんもりと群がり、空間を点点と染めるように咲く様は結構幻想的だった。また春に満開となるタツナミソウも、我が家では庭の主役である。 一方ツユクサの方は今が盛りである。これも点点と植えてもつまらない。ごてっと分厚く創ると、その青が活きてくる。 ツユクサの庭というサイト 夏の花で、植え直して見たいのがヤブランである。 低くこんもりと仕上がり、葉芸もそれなりにあって形が整う。薄いライラック色の余り綺麗でない花穂を上げる。1本や二本ではぱっとしないのだが、数十も上がると見事なのである。これも半日日陰や片隅の乾燥地などでも使える雑草である。 主役にしたい筆頭は、なんといってもエピロビュームラチホリューム、つまりヤナギランだ。 http://www.geocities.jp/mr_keik/hana030.html http://www.princehotels.co.jp/amuse/wadagoya/flower_gallery/P3_5.html http://www.ootk.net/cgi/shikihtml/shiki_96.htm 低地に植えたら、人の背丈ほどにも大きくなったりする綺麗な花である。昔、高知の家の庭に母が植えて、一夏だけ夢のように庭の中央で君臨していた。翌年にはもう姿を見せなかったのだが。 草自体は、高山地帯の日当たりのいい瓦礫地の端などに、いくらでも生えている。かなり以前だが、長野の白馬近くの栂池への、川床のように荒れた道でも出会った。雑草であるが、簡単に取ってくるのは出来ない。高嶺の花である。 背丈の低い品種をそろえるか、矮化剤などを使って低く仕立てるとすばらしそうなのが、エノコログサ、アカタデ、ハハコグサ(これは黄色のエーデルワイス似)などである。 背丈の高いままで、アクセントや単独でおもしろそうなのが、スイバ、ハナウド、ツリガネニンジン、コバンソウ、ワレモコウ、ノカンゾウ、などである。 広く日当たりのいいフィールドを作る赤ツメクサ、シロツメクサ、ニワゼキショウ、イヌノフグリ、ゲンノショウコ、スミレ類など。日陰に最適なのはシャガ、ツワブキ、ヤマルリソウ、ムラサキサギゴケ、センブリ・・・雑草というのは結構あるものである。 秋のセイタカアワダチソウなども、群落で咲き誇ると見事なものなのである。 ついでに球根物も植えてしまおう。 ノビル、ツルボ、ヒガンバナ、ネジバナ、そしてスイスイ(オキザリス)。 ノビル、ツルボ、スイスイは最近見かけないが、ネジバナは時々我が家の駐車場の芝生の中で勝手に生えて勝手に咲いているのを見かける。我が家ではリンゴミントやレモンパーム、羽衣ジャスミンは雑草暴徒化してしまって、もはや手におえない暴れ者なのである。 ところで、雑草の庭というのも、外国の雑草の庭となると、もう立派なバーチャルガーデンである。 たとえばトルコからイスラエルにかけての地域の雑草カタログを作ったら、こうなる。 チューリップ、ヒヤシンス、房咲き水仙、ラナンキュラス、シクラメン、黄ショウブ、ロードデンドロン、ムスカリ、アネモネコロナリア、アネモネブランダ、シュンギク、各種のイリス、コルチカム、・・・園芸好きの、あなたの庭の主役たちである。 (素晴らしいリンクサイトは、全て無断リンクです。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年09月01日 21時25分01秒
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