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太古の世界を支配していたのは、たぶん黒頭たちである。巨船uri・tumu(瓜・積む?)が船団を組んで交易路を行き来し、アメノトリフネが忙しいセ-ルスマンを乗せて遥か遠隔の地へも舞い降りる。
気候は温暖で平原は広く、人々はバナナやヤムイモ類の原種を集め、品種改良が盛んに行われていた。 黒頭たちは争いや支配の技術より、多くの人に富と平安を齎す技術をこそ争って求めた。天候神と地母神は共同統治をしていたのである。ほかにも多くの神々が居た。 広大な大地には生命の樹の姿で大河が横たわってまどろみ、神官たちは大自然に満ち溢れる神々の力と一体化しようと努力していた。彼らは覚せい剤に通じ、儀式にはそれが欠かせなかった。 幻想の超古代は、あくまで単なる幻想である。しかし伝承がほとんど失われても、人々の基礎的な体質と嗜好は残る。 今日の世界を支配するのは白人で、ただ一人の天候神を頂いて、同時に麻薬を好む人々である。だが、この支配下にあっても、伝統的に黒頭の末裔は麻薬ではなく覚せい剤を好む。神々の力や聖霊たちの力を認めることはあっても、ただ一柱の神を信任することはありえない。権力集中は戦争には有効だが、多くの民衆にとって商売や都市生活には厭うべき障害となるからである。 海面上昇が突然やってきて、すべてはご破算となった。 黒頭たちは散り々となり、都市も交易路も農園も、そのことごとくが失われてしまった。彼らが世界中に散ったのは、困窮の時代に、生きるために移動したこともあるのだろう。しかし商売や開拓で赴任した各地で、取り残された連中も居たのである。褐鉄鋼を求めて豊かな葦原の地に上陸し、麦つくりを始めた彼らの中から、やがて栄光の種族が、そして今日の文化の基礎が生まれる。 今から六千年以上の昔、言葉や度量衡を定め、文字や法律を作り、さらにe-kul(家・国=山)という神殿をたてて、膨大な粘土板に商売の記録とともに数々の文学を残したのは、彼ら膠着語(ウラルアルタイ語)を持つシュメ-ルだった。人類最初の文化の担い手となった彼らは、自分たちのことを周辺の種族と区別して、黒頭たちと呼んだ。 今年もカンパニュラが咲き始めた。イギリス人はこの仲間が大好きだが、小生も大好きである。ホタルブクロ、シャジン、キキョウの仲間だ、・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年06月03日 21時31分47秒
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