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2006年06月16日
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カテゴリ:庭園論
 最近スト-ンヘンジの復元見本が出来上がり、それでいろいろ新しい発見があったという番組を見た。特にスト-ンヘンジと同列で、木で作られた同様の施設が存在したというのが興味を引いた。夏至の日の出より、冬至の日没とつながった施設だということも。

 日本庭園の考え方であれを考えれば、ストーンヘンジは庭園の仮山そのものである。技術の構想というより、神殿の庭、伝承の失われた中空の入れもの、明確かつ幽玄な形の配置物としてである。
 そして木で作られた形が新しい死者をあらわし、石の形が古い先祖を示すという考え方は別にしても、木と石が同列で、同じ形として考えられていることに賛同を感じた。

 実際に日本庭園に立ってみればわかると思うのだが、石と木は無機物と有機物ではない。両者は同列で、同じ形の意匠としてそこに置かれている。極端な話、刈り込まれた木々の緑もまた、墓石なのである。それは先祖の文化という墓の墓石なのである。我々は墓石の中に、それに取り囲まれて暮らしている。そればかりか、自らもまた庭園の中の石や木々と同列の存在、つまり墓のようなものなのだ。

 栄耀栄華の意思表示として、また欠けることのない権勢の象徴として豪奢な庭園を造営しても、それは日本文化の墓石であることしか表現できない。そういった意味である。個人の思想、個人の意思や趣味といったものは、日本庭園においては表に出てこない。それは日本庭園がその基礎として、中核として持っている仮山が、スト-ンヘンジなどと同列の、失われた太古からの文化、そのものだからである。

1週間前の寂しい菖蒲園、少しはにぎやかになっただろうか。





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最終更新日  2006年06月16日 20時23分37秒
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