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2009年03月02日
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カテゴリ:哲学研究室
 文明という立て組みが、既存の古い文化を飲み込んで装い、一層の支配力を強めていく。この事態は政治や学問の領域だけではない。全ての人間活動の領域で起こった大革命だったのである。アリストテレスの自然学もまた、自然科学技術へと飲み込まれ、変貌を遂げた。
 フィシスというこころの形を扱う学問は疎外され、立て組み化されたバーチャルな自然を扱う技術工学と化したのである。
 この事態が、今説明できそうに思う。流行の言葉、バーチャル・リアリティとしてである。バーチャル・リアリティ技術は、まさに立て組みのバーチャル・ガーデニングだと言い切っていいと思う。

 世にバーチャル・リアリティという言葉が生まれ、目覚しい新技術が人々の現実感をではなく、現実そのものを操作し始めたとき、既存の現実は踏み抜かれたのである。
 私どもはこれまで見えていなかった立て組みの庭を直に見、賢い支配者でなくとも直にロードオブザリングに直面することが可能となったのである。その新技術によってである。娯楽映画も、この技術で作られている。
 新たな産業革命が、そこに見えているのである。

 この新技術は両刃の剣である。関わった数多くの技術者が、それを認めている。彼らはリングの姿をそこに見つけ、隠れた庭があることにも気がついたはずである。しかしそれだけではないのだ。
 バーチャル・リアリティの背後には、バーチャリターが、人間個人個人のこころが、小さな庭の時間が隠れているからである。現代文明からあらかじめ疎外された人間が、そこに見えているからである。そして技術工学というこの機械技術の分野が、じつは人間のこころという、庭のクラスを基礎として成り立つ学問だということが、今明らかになるつつあるのだ。
 
 





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最終更新日  2009年03月02日 12時11分06秒
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