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2009年04月21日
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カテゴリ:哲学研究室
この言語で言う文化ということの意味を際立たせるために、まず西洋で言うカルチャーとは何か、考えてみたい。教科書で学んだ知識である。

 カルチャーは耕作するという言葉から来たと説明される。つまり耕作という人間の現実行為の型枠であると。
 この型枠は様式として容易にカテゴリー化される。そしてその様式は、風土や歴史、人種などと密接に関係していると。
 カルチャーは人間という社会的存在を風土や歴史の枠で捉え、分析するよすがとなる。 そういった、大きい時間の枠なのである。

 やぶにらみに見れば、個々人の現実を形成している時間とはマクロ的にしか関係がない。個々人のこころとは、直接の接点を持たないのである。
 カルチャーは、種族や人間や、社会をマクロに把握し、分析できる型枠である。そういった便利な代物である。
 この便利さは、やがて優れて普遍的で優越した文化、つまり文明という発想を生むわけである。内部に持つ時間工作技術を隠し、文明という名の自動機械があると思い込んでしまうのである。但しこの機械は自分の暦も、時間枠をも隠してしまい、それは歴史記述でしか把握できないのであるが。

 つまりカルチャーという発想の中には、時間枠の技術化の芽があり、文明・野蛮といった価値評価が隠れている。固有の風土に最も適合した耕作の型、といった意味があるのだ。時間的なクラスであるので、あらかじめ価値評価がなされている、といった方がいいかもしれない。カルチャーという時間枠が暗くて見えないので、価値評価で照らして見ている、と言うべきかも知れない。
 それゆえ、個々人の持つ現実の時間は、あらかじめ疎外される。それはカルチャーの中では見えず、瞬間の中にしか見えないことになるのである。






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最終更新日  2009年04月21日 12時29分39秒
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