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2011年10月11日
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カテゴリ:哲学研究室
 自分という自然な認識の主人であるべき人間が、人間であることから疎外されてしまう。
 人も自然の一部として考える日本的な思想においては、そんなことは起きない。
 そんな無責任なことを言う人が多い。自分で自分の立場を疎外している。

 この曖昧な原始思想が、日本に哲学を根付かせずに追放した張本人である。
 それは哲学の代わりに倫理・道徳を連れてきたが、神と形而上学をつれてこなかったので、これも幸いにというべきか、根付かなかった。
 結局、これらが原因で、全て近代的なシステムへの危機管理のなさにつながり、インターフェイスを軽視する、日本人特有の欠陥認識へとつながってしまった。
 形重視の伝統がわずかに残っているので、西欧との競争は未だ可能である。だが、人々の根無し草な理念が増えるにつれて、ジリ貧へと移行しつつある。まもなくドカ貧の時代が来るだろう。
 幼稚な汎神思想が、日本人特有の欠陥認識を招いた。へんな自然論が原因だとは、決して反省しない。

 少なくとも明治期の人々は、システムに直面しても、自己の課題と直面しても、個人で真剣に取り組んでいた。近代技術という相手が見えないため、誰もが自分の頭で考え、孤軍奮闘していた。
 人も自然の一部として考える、日本的な思想なるものを誰かが導入しえたことで人々は安心し、自分の目で身の回りを見なくなってしまったように思える。
 里山の自然、というそこには、切実な政治・経済がある、ということだとは、決して考えない。
 アカトンボの郷愁や、棚田の風物といった、息づく自然という、汎神論的な命の営みが繰り返されているんだというナレーションを受け入れ、それにむしろ、癒されるのであるようだ。

 このことがわかってくるに連れて、小生は、最近は、苛立ちを覚えるようになった。里山に立つと、疎外感が酷くなるのである。
 生命の経済を自然の様から語る前に、今一度自然問題を整理するために、苛立ち、癒し、疎外感といった、これらの経済用語を整理してから入っていきたい。
 苛立ち、癒し、疎外感といった、これらは心理学的用語ではない。経済用語である。

 こころの働きというモノを、対象化して捉えて心理学がある。
 ここで捉えているこれらの感情や身体の状態は、生命が投資し搾取する身体的実践活動において遭遇する現存的出来事であり、自然に見出せる反省した認識の様子である。つまり経済学的な自然の出来事なのである。断じて心理学用語ではない。





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最終更新日  2011年10月11日 08時38分21秒
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