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カテゴリ:政治経済
不況の原因は、だらしない政治にあると、誰もが思っている。
しかし実は、政治・経済という理念に、その原因があるのである。個々人の欲望追及とその実現のためのカネもうけ企画。ここに根本原因がある。 理念は共有すべきモノであるのに、誰もが儲け話のネタに隠し持っているから、である。 政治は、その企画を実現させる手立てにすぎず、しかも民主主義なので、多数決でやってきたことである。 想定を誤っているのに、その誤りを支持して1票を投じてきた、あんたが悪い。特にカネもうけ企画ばかりやってきた、経済学者が悪い! だらしない政治家を、そして経済界を支持してきたのは、だらしない国民一人一人、である。オイラが悪い。 カネもうけ企画に政治を使い、うまく利用して稼いできたつもりである。 しかし経済学者の想定が当て外れなので、経済の理念の根本が間違ってしまい、経済自体が(国家のやりくりと個々人の口糊しのぎが)うまく立ち行かず、共倒れ寸前である。 日本は未だ、ましな方である。ヨーロッパの不況は本当に、ものすごい状態らしい。 未だ一人勝ちのドイツも、ジワっと不況に引きずり込まれて、もがき、焦りまくっている。 経済は経国済民、である。 [個々人の欲望追及とその実現のための(規制緩和による)カネもうけ企画]、ではなくて、「外国の魔手に引きずりこまれないように、国を富ませ、国民を落ちこぼれなく救済していく(規制の)手立て、」なのである。 経済だけが規制緩和されてグローバル化しているのに、個々人の欲望追及などが歯止め無く関わっていたのでは、外国の魔手に太刀打ちできないのは当然である。 今や国家規模で為替レートで介入する場合でも、影響力をもつ国は少数である。実際に動いているグローバルファンドの資金規模は、もはや国家の経済規模を凌いでいる。米国でさえ、どうにもならない規模のようだ。 世界不況は、言わばそのグローバルファンドたちが、引き起こしているのである。 超金持ちの集団が引き起こしている、と言っていい。 国単位ではどの国も、国民を落ちこぼれなく救済していく手立てに四苦八苦している。 北朝鮮でさえ、どうやって貧民を食わそうか、思い悩んでいる(はず)、である。基礎理念が酷く間違っているから出来ていない、だけである。これはどこの国も同じ。 しかしグローバルファンドやグローバル化された企業には、救済せねばならない国民など居ない。国家単位の規制がなければ、なおさらである。 目先の儲けさえ確保できればいいわけで、雇用者のレイオフはおろか、社員の首切りにも躊躇はない。倒産の危機にあるのならまだしも、儲けが減るからと、これをやる。本末転倒だと(経済のクビを締めていると)いうことがわかってやっているのだろうか? わかってやっているのだとすると、これは犯罪である。 個人の欲望追及が法人の欲望追及に化け、それがグローバルファンドの、いわば主体者の居ない欲望追求と化している。ファンドの顧客も、知らぬ間に、預けた数千億が消えている、といった事態が起きる。 政治・経済という理念は、誤った想定で、グローバル化された化け物を生んでしまい、それが経済を、つまり経国済民をむさぼり食らっているわけである。 かってはデリバティヴ取引が槍玉に上がったが、政治・経済という理念自体がおかしいとは誰も思っていない。経済学者はもちろん、政治家も責任を取らない。 今や世界経済は傾国催眠。 悪いのは欲望追求に参加している個々人、とりわけ政治家に理念を吹き込む経済学者である。誰もが催眠状態なので、傾国にも気が付かないのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年08月23日 13時19分58秒
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