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スオミは、日本同様に小さな北欧の国である。人口も少ない。
だが同時に、世界の中では異様に存在感の大きい国でもある。 第二次大戦のときは、日本の同盟国だった。ドイツのメッサーシュミットを駆って、巨大なソ連と正面から戦い、驚異的な撃墜数のエースを輩出した国でもある。 敗戦によって、国土の大半を占めるカレリア地方を失った。 しかし国土は半減しても国民の団結や向上心は崩壊せず、社会保障の充実や教育の高さで、今でも世界のトップレベルを行く国である。 日本にとっては、世界で本当に数少ない親日国でもある。 信者はいっこうに増えないのだが、数多くの宣教師たちが、懲りもせずに日本で活躍して来た。 彼らは野望を持って極東に赴任してきたのではなく、懐かしさや親しみを感じながら活動していたのである。最近まで滋賀県に学校もあった。 今はムーミンの国、スオミと表現する方が、日本人にはわかりやすいと思う。 私どもの世代には霧のカレリアやカレリアの伝承にまつわる様々な音楽の国、とりわけシュベリウスの国という「イメージ」があった。空虚なイメージだが。 フィン人は外見は白人で、体格もバイキングそのものだが、ウラル語族である。 中国奥地のイ族との血縁を指摘する研究もある。但しフィン族に蒙古班はないらしい。モンゴロイドではない、ということである。 歴史的にはフン族と関係があり(フィンは違うという人も多い)、ローマ帝国を恐怖に陥れた大王アキラ(アッチラ)で有名な南のマジャル族(ハンガリー)同様、分裂して西に走ったヒュンヌ(匈奴)と関係があると思う。まあ、もともと白人連中は中央アジアに居たのである。 日本人は混血を重ねたウラル・アルタイ語族、古い時代に、特に東北地方に白人の血も入っている。今でも秋田美人には青い目の人が多い。 つまりフィン人も、遠い遠いご親戚なのである。 今は宗教も文化も、世界観まで、まるで違ってしまってはいるが、基層文化の部分で、どこか親近感がある。ロシア文化が基層に持っているモンゴルのそれとも、ちょっと違った、もっと根源的な親近感である。 スオミ文化を詳しく知って、虜になる日本人は結構多い。逆に日本文化に憧れるスオミ人もボツボツ変わり者が居るようである。なぜか相性がいい。 それはスウェーデン語で書かれたというムーミンの物語の理不尽さが、日本人には誰でもしっくりと馴染み、まるで違和感をもたらさないという事実が証明している。日本は妖怪(トロール)の国だからである。 世界像の想像力の時代、サンタさんが姿を消して、なんでスオミに居着いたのか、わかる気がする。 サンタさんも、妖怪だからである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年12月23日 19時37分44秒
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