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2014年10月13日
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カテゴリ:哲学研究室
 日本人の時間論は欧米人のそれに対し、イメージが介入してビジョンをワヤにすることが多い。小生の論議も、しょっちゅう、だろうと思う。自分では気が付いていない。

 ありてあることの指示もビジョンも、日本人(日本語での思惟)にはまったく見えていないという問題がある。
 小生にも見えない。ノートは見えずに、ノートブックというイメージ看板が見える。
 だから、ありてあることの指示(ノート)やビジョンに囚われることもないのだが、イメージが介入して、ビジョンをワヤにすることは日常的に起きている。
 
 ライプニッツは悪魔的に思考して、表象という、物質の最小単位、モナドの権能を考え出した。そして指示やビジョンの成り立ちを、ミメーシスへと方途づけて論議した(形而上学を書いた)。
 同様の論議を、イメージという便利言葉で、日本人誰もが日常的にやっていると思うのである。
 自分がどれだけ頻繁にイメージという言葉を使うのか、思い出していただきたい。
 イメージという言葉がさし指名している意味は、日本語では決して表現できない悪魔用語なので、必ずイメージという西洋言葉を使う。表象などと書いたら、わけがわかんなくなるだけ。
 しかもそこで日本人が述べるイメージは、対象のピクチャーという、本来の意味では、ないのである。むしろ、心のイメージという意味で使っている。表象ではなく、「心象」だと。
 これは宮沢賢治の造語だが、実際に彼が描いたのは、光る硬い心象スケッチではなくて、感情のポエトリイなのである。宮沢賢治は、イメージに捕まった世代であるが、主義者ではなかったと思う。イデオロギー下の詩、といったものを認めていない。

 もちろんそれが、無時間性の、悪魔の論議だとは、気がついていない。
 最近の日本人は同様の時間論議を、物事の「印象」からイメージ論議にしてしまう。
 このイメージ論議は「人のミメーシスの弁証」なのだが、そのアルケーを「印象」に持ってくるのである。
 表象が一般論なのに対し、印象は個別論。、心象が仲介論か。
 欧米人は天からの予定調和を語る目的で表象を提示するが、日本人は自分が大自然の一員であることを明かそうとして、自分の(こころの)イメージを語ってしまう。
 
 すべて、指示やビジョンといった「悪霊の目的に動かされての時間論議」なのである。
 この洋の東西の差異をヒントに、次章ではこれらの時間論議の解体を目指してみたい。
 時間の闇は、進退(身体)が絡んだ「庭という居る場所の立てー組の闇」であり、しかも病であることは薄々わかってきたが、容易なものではない。だからといって、敗退宣言は未だ早い。
 イモヅルは未だ、サルにも鹿にもやられずに伸びている。
 その先は泥縄かもしれん、のだが。
 無時間性の(悪魔の)妨害を跳ね返すためにも、イモヅルを辿り、泥沼は踏み固めねばならない。

 表象、印象、イメージといったモロモロの用語と概念の、理解と整理が必要である。






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最終更新日  2014年10月13日 05時50分48秒
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