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カテゴリ:歴史・文化
日本側は、今日の米国の事情より、もっと酷かった。
列島の山河が見えている人は、当時、すでに中枢には一人も居なかった。 クーデター陰謀で、事前に一掃されてしまっていた。クーデターは政権奪取が目的とは限らんよ。 国を代表する大詩人も、軍靴の足音やイマジズムの跳梁に怯えながら、氷島に閉じ込められて惨めに死ぬしかなかった時代。 哲学者も、マルキストのレッテルを張られて牢獄で殺された時代。偽者はジオニズム勢力に大勢翼賛して全員生き延びたが。 だいいち、真珠湾攻撃が、本当にまっとうな作戦だったというなら、疑問点が多すぎる。 1 帝国が持つ10隻の戦艦と護衛空母群は、どこで何をしていたというのか。南方作戦にはほとんど参加していない。その気になればミッドウエー同時作戦も可能だった。 2 6隻の攻撃空母を基幹とする機動部隊は、なぜ十分な数の戦闘機を積まず、駆逐艦もロクに連れていなかったのか。確かにゼロ戦は足りなかったが、駆逐艦などはいっぱい、あったのに。 3 反復攻撃の要ありと認む、という、航空艦隊指揮官からの再三の意見を、南雲中将は、なぜ握りつぶしたのか。居座って反復攻撃すれば沈んだ船が出たとしても、ハワイは壊滅していた。 4 米軍はなぜ旧式艦をこれみよがしに係留し、しかも危険な時期に半舷上陸までさせたのか。日本人のスパイがいっぱい、ウロウロしていたのに。 5 山の上の最新式レーダーからの報告を、米軍はなぜ、そして誰が、握りつぶしたのか。 6 米軍は高速空母群や新式戦闘艦を含む有力艦隊を、ピケラインも張らせず、なぜ直前に退避させたのか。 7 米国は、事前解読できていた最後通牒を、なぜハワイの艦隊だけに送らなかったのか。 8 日本大使館は、なぜ最後通牒を遅らせたのか。そもそも外務省はなぜ、余裕のある電文を送らずに、途切れ途切れで、長ったらしい電文にしたのか。 9 そもそも、宣戦布告なしに日本軍に襲い掛かってきていたフライングタイガーのフライングを、なんで問題にしなかったのか。 答えはあらかじめ出て、見えている。 双方の指揮官全員が、グルなのである。 10 米国でだまし討ちの最後通牒を遅らせ、米国に正当な口実を与えた国賊の人々は、勲章も、もらって、戦後も優遇された。 帝国海軍を滅亡に導いた将軍の多くも、生き延びて、たぶんカネをもらった。 太平洋戦争中の10隻の戦艦の行動と最後を調べ記述していて、疑問が生じた。 そもそも、これらが活躍したという戦史はいっぱいあるのに、どれもこれも扱いがおかしいことに気がついた。 簡単に言うと、帝国の戦艦10隻は、ほとんど全部、まっとうに戦艦として使われていないのである。 しかもその最後はことごとく、待ち伏せ、である。 そもそも、日本海軍の膨大な数の艦艇のほとんどが、個別の待ち伏せで、やられている。 広い広い太平洋のド真ん中で、鈍足のちっちゃな潜水艦に待ち伏せされて沈んだ船が、異様に多すぎるのである。破壊工作にあったような船も多すぎ。 日本軍が到達できなかった米軍のレーダーの進歩が、その大戦果を生んだのは確か。 だが、広い広い太平洋のド真ん中で、双方の艦隊が偶然出会うことなんて、絶対に起こらない。次はmwだぞ、と言っていても難しいだろう。 とりわけロクに視界のない潜水艦のレーダーで、敵を捉えることなんぞは、航路がわかっていて通過の時刻までわかっている、まちぶせの最終局面でしか起こり得ないこと。 それに帝国側のハリネズミ防空装備のレーダー搭載艦は、鈍足を理由に機動部隊には随伴していないのである。意図的に、使わせていない。 戦艦らしく、敵戦艦と撃ち合って最後を遂げた唯一の艦が霧島である。 だが、これもへんな作戦投入の待ち伏せだった。 おまけに意図的なハンデまでを二つも背負わされて。 詳細はオイラの、「10隻の戦艦」を参照されたい。頭だしから次へ次へ、過去ログをたどれば出てくる。間に、ほかの日記も混じるが。 10隻の戦艦 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年05月22日 06時22分15秒
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