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2017年02月18日
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カテゴリ:哲学研究室
イメージと反省の違い、今を見据えることで囚われる無、についても少し述べておきたい。

 今眼前にあるイメージ偶像に囚われることを反省だと思っていたり、価値観判断に身を置く事を、そう思っている人も多いようだ。
 反省はしかし、自分の「過去の反省」であって、今とは無関係。
 過去に出会った物事のクラスを、つまりこころの形式を振り返ることであって、これは感性のできた様を、解体してみること。
 時間・空間という感性の形式を、時間なら、ここから、ここまでのいきさつをぶっ壊してみることである。

 過去を肯定していたんでは、反省にならない。
 それは反復という。
 反省は、否定して出来ていた様を再現するのではなく、解からねばならない。
 たちかえって眼前の今を見たら当然、すでになく、未だ無い、何も無い。

 ハイデガー先生も言うこれを、過去の時空や未来の時空はすでに無く、未だ無い、と勘違いしているひとも、結構いるようだ。
 すでに無いのも未だないのも、ダー・ザイン、今というここにある人間のことである。
 感性の形式をぶっ壊してみたら、当然、そうなるのである。
 無いのは過去や未来ではなくて、今の方。自分の方。

 反復は、過去を再度待ち構える肯定であるから、容易に未来のイメージに捕まる。
 キルケゴールが戒めていたのは、この未来のイメージが立てた教会の危険であり詐欺である。
 つまりマトリクスの危険だったのだが、野のユリ空の鳥を見ることを勧めて、現代のフランチェスコの幼児性愛を擁護していたのではない。
 遠い過去の聖フランチェスコも、近代のキルケゴールも、教会という組織を詐欺だと断罪して、一度は否定したのである。
 待ち構える過去肯定にも、未来というイメージとの決別のために、超越ではなく、脱存が必要だったのである。(超越も脱存も、ともにドイツ語ではエクジステンツ)

 反省は、これも振り返る過去によって得られる過去からの、しがらみの形式がかたどった空虚な時間・空間のことである。
 しかも、誤った過去の自分の「否定が目的」である。
 肯定的イメージではない。
 いわば、価値観、判断から身を引くこと、そうすることで、若干悪魔的な脱存へのあんよ紐に、アルケーを、過去の源泉を使うだけの話である。


 意気込みとは違って、もくろみは、あえなく敗退、の雰囲気である。
 だが、言語の持つ教会の権能は見て取れたし、エ・メを反省解体し、時間・空間との露な様がもっと見えれば、暗い庭で人の前に立ちふさがっている悪意の正体も見えてきそうな気はしている。
 次章では、時間・空間の権能ではなく「能」に今一度注目し、能の始源が騙る、そのことをぶっこわす努力をしてみたい。 






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最終更新日  2017年02月18日 07時52分42秒
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