オイラは、哲学史における聖アウグスチヌスの後継者を、のちに出る超越論者とはみなさない。
　彼らは確かにキリスト教徒で、修道院哲学の後継者だと自己主張するが。
　彼らには超越させてはならない。
　受け継がせたら、哲学がなくなる、からだ。
　虚無主義に落ち込む。

　身体もちゃんと持つ哲学の後継者は、英国の田舎に出たのである。
　ほかにもいっぱいいたのだろうが、ドゥンス・スコトゥス先生が見つかる。
　哲学のアルケーは、「時空を持つ感性があるがゆえ」。
　それが哲学だと言えるからだ。
　からだが、ちゃんとある。
　これの提示がない、現存身体の自己破滅がない超越などは、認めない。

　しかし感性もまた、過去に落ちて消えてしまうもの。
　但し感覚そのものでは、おわらない。
　現実は、常にウロボロス風なのだから。

　愚鈍と名のついた、この精妙博士によると。
　先生は一神教徒なので。
　一意にみると、常に現実がバーチャリターとなるのだからだ。

　つまり、オイラたち個々人の、感性が怪しいんである。
　定義じゃなくて、享有の有が、時間・空間が怪しい。
　個々人の感覚が、その共有認識が怪しいんじゃない。
　感性が、そいつの挙げる歓声や完成が、自分に対して怪しい。

　客観的にどうのこうの、とか、論理がどうのこうのじゃない。
　あくまで公共のではなく、個人享有の、自分に属してる肝心の部分が怪しいので。
　共有すると、必ず基礎がズレる。
　世間では享有と共有をごった煮にしてきたので、このズレがわかりづらいのだが。

　これがバーチャリターになる、ということ。
　現実が必ずウロボロスになる。
　物質界の、造物主や感覚、世界構造自体が怪しいんじゃない。
　モノ自体がないように、感覚自体なんて、経験の外にはない、からだ。
　オイラの感性がサクラにした、超越ものだからなんだが。

　おいらたちは、この感性がある、ということを（共有化して）自分でもわかることができるようにできてる。
　わかるのは、それが常に隠れなく感覚として得られるからだ。
　だが、感性そのもの、なんて理解のしようがない。
　純粋経験だとか純粋理性がないように。
　純粋な感性なども、ない。

　超越理解すれば必ずメー・オンになる、ということ。
　感性も無になっちまう。
　しかしヴァーチャリターは、ある。

　現代のサイコパスたちは、超越させた感覚自体を指して、ダメな「ぐ脳死すだ」といい。
　自分の知性の、そのデミウルゴスな様を一切見ようとしない。
　神秘思想家たちも、人の知性認識に身体の邪魔が入ってダメなんだという。
　もともと感性を認めてない、ヴァーチャリターのどうしようもない入れ子状態を認めてないから、そうなる。

　だが、身体はウソつかない。
　騙されるかもしれんが、隠れてない。

　これをサクラの神経作用にして超越させて取り出して。
　ウソつきを証明するかのような形而上学者（心理学のこと）もあるが。
　身体はイコール神経作用ではない。
　ウソツキは、サクラの神経作用だ、と主張する形而上学理念のほう。
　痛いとか、熱いとかいう、「自分の現実」の受け取り方のほう。
　アジェンダになっちょる。

　現実をスリ変える手も蔓延してる。
　神経作用で説明しようとする人の現実は、どこにある？というつもりなんだろう。
　自分の瞬間を超越させて、どんな時空に立ってるというつもりなのだろう。

　彼らのウソをひっくるめて、グノーシス主義、というのである。
　主義主張のアジェンダが、そうさせている。
　具能シス、愚脳シス、どちらを選んでも同じだ。
　選びの、正しい、あるいは間違い、ではなくて。
　一意に見ようとする、すでにそのことがダメを作ってる。
　それは、もう見え見え。
　自然（かくされてない）な、さまだ。

　現実は、ヴァーチャリターなのである。
　超越した対象認識ガアル、んではなくて、ヴァーチャリターな時空があるから、対象認識がある。
　後の時代の話だが、デカルトの我も、ヴァーチャリターな時空における思惟の話。
　時空を超越した認識の話じゃない。

　一神教が、ぐ脳死すの根本原因、なのである。
　具脳死すのモトを製造する、この一神教の屋台骨。
　これは、今日、バチカンの大悪行暴露とともに、コケかかっている。
　ファーチマの予言が実現しかかっている、という人もいる。

　どんな悪行かは、オイラの知ったことじゃない。
　善とか悪とかも、一神教独特の捻じ曲げられた倫理ものだからだ。
　多神教徒はもともと、善悪の区別すらロクに持たない。

　善悪には無知なので、オイラたちは無関係といえる。
　e-dinという牢獄で、リンゴをかじった一神教徒の連中だけが、善悪を言うのである。
　善の研究でも、善とは無関係の研究だと、西田先生も知ってた。
　しかし修辞学の世間が腐ってた。
　リンゴかじると身体が腐ってくる？。
　リンゴ農家が怒るよ。

　みんなが賢くなり、奴隷官吏たちの組織が巨大化しすぎ。
　超大国の祭りごとにも、アジェンダを立てて口をはさむようになり。
　世界の普遍化を目指したカトリックが、その普遍の神のやる悪行に、とっつかまったのである。

　偶像崇拝となり（連中の言う意味とは全く違うので注意のこと。実はオイラにもよくわかってない。いずれやりたいが）。
　写し絵信仰ズブズブの関係となった。
　悪魔と神と、見分け付きまっか？
　審神者（さにわ）もおらんのに。
　つまり、庭を掃き清める人も、おらん。

　今日では、無意味な力信仰に代わる、時間軸ガラミのすり替え現象までが起きてしまっているのだ。
　感覚を騙すらしい。
　この騙しのことを、連中はヴァーチャルと呼ぶらしいが。
　ヴァーチャリターという、ちゃんと時空を持つ、かくれなき現実がヴァーチャルのもと。
　現実は小説の上を行く。

　混乱の発端は、知性に（治世に）超越（想定）を許したことだ。
　超越は、サクラのこれが起こした、身体的破滅なのである。
　トランケンデンツに、神をアジェンダさせてはいけない。