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2021.07.19
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カテゴリ:大学教員生活
研究している方、特に分野によっては、この点よくわかっていることであろう。

現在、コロナウイルス関係の研究は、社会のニーズもあることからスピードよく研究され、発表されている。それは比較的最新の研究成果だと言って良いだろう。

さて、自分の実情を見てみる。(他の分野は分からない。)

すでに、書いてきたように最近やっと論文が採択されて、ほっとしたところだ。この論文は和文で、国内誌に投稿した。研究スタートは、2017年である。この時点ではアイデアだけで、2018年にデータを得た。そして研究として成り立つ事がわかったところで、卒論としてまとめる時間になってしまった。

2019年には、担当者不在のまま私が引き継ぎ、論文とするために補足するデータを得た。その結果を、2019年に特許出願の準備をして、2020年には特許出願をした。

そして、論文執筆を進めて2021年に論文投稿、採択である。

スタートから4年かかって論文になった。実質データは2019年にすべて揃っていたので、2年前のデータを発表していることになる。特許がなければ、1年ぐらいか。すると、その間に他の研究も進んでいるので、最新情報ではないことになる。

その前に書いた英文論文は2018年には学会発表をしており、2019年に論文となった。データはやはり2017年のものが多い。自分の専門分野だったので、2018年に学会発表をして意見を聞いて、その意見をふまえて論文とした。これが一番理想的な流れだ。

今回の論文は、発表する先もなく、特許にするという前提があり発表できず、という状態であった。特許化で弁理士の方にもデータの追加は求められず、そのまま出願した。そのうえで、実はデータを随分削って、論文にした。

特許は、権利範囲を広くしたいので、可能性のある情報はすべて入れておきたい。そのため、論理的という意味では関連性の低い研究材料も加えて評価している。

一方で、論文では、なぜその研究材料を入れたのか? コアとなる材料との関連性が求められる。例えば、ヒトに関する研究内容なのに、魚類まで書くのであれば、遺伝子の保存性が高い、機能的に似ているなど何らかの理由が必要である。

そんな理由も明確ではなかったし、特許で示したことを出したくなかったということもあり、論文では、コアとなる結果だけに絞り込んで投稿した。

話がそれてきた。学会発表の活用、特許の申請、おそらくどちらかを間に入れて論文を発表するとなると、データ整理から論文発表までには1,2年はかかるというのが私の実情です。着想からは4,5年ですので、掲載されたときには、自分にとっては、すでに終わった内容である。

「最新の研究成果が発表された」とニュースになったりしますが、たしかに世の中に知らされるのは最新です。でもその研究室、その先生にとっては、もう2,3年も前の話で、現在はもっと進んだことをしているのです。アイデアを話すことはできないので、その内容を最新としてお話することになります。

世の中では最新なので、それはそれで良いのでしょうが、真似して研究しても追いつけない可能性が高いのです。そうなると、その先生と共同研究するのが一番でしょう。

私の研究も共同研究になることを望んでいます。連絡ないかな。。。










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最終更新日  2023.07.05 20:23:30


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