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テーマ:世界の中の日本(523)
カテゴリ:時田屋
みなさんこんばんは~。ごぶさたしております絵本作家のときたひろしです。
急に忙しくなって参りまして、気がついたら秋ですね。 絵本作家とはいえ、歴史物を書くときにはいい加減な絵は描けませんから、キチンと資料を勉強してから書きます。 そんなわけで、最近「うひょ~!」と声を挙げてしまいそうな本を見つけました。 それは、池田満さんという方が書いた「ホツマ 神々の物語」です。 これはマイミクのoptimistic monsterさんに勧められて読み始めたのですが、日本の歴史を洗い直すようなお話でした。 実は私もこの本を教えていただくまでは、書店の歴史の本棚に「ホツマ」なんて見た記憶があったのですが、なんとなく卑弥呼の昔の宇宙文字?のようなイメージがあり、それだけで眉唾に感じていたのです。 食わず嫌いは行けませんね。 さて、この本の題名になっている「ホツマ」とは、日本最古の書物と言われる「古事記」や「日本書紀」よりも古い書物の一つで、「ヲシテ文字」という見慣れない文字を使って書かれた文献です。 著者の方がこれを研究解読した結果、この文字は五七調の日本語で書かれていたわけですが、漢字が日本に入る以前の単語のみを使って書かれているため、古語辞典にも載っていない古い単語がたくさんあったそうです。 逆に漢字を使う前の言葉ですので、今で言う漢字の音読みの単語はありません。 (中国語での発音を元に決められた読み方。例えば訓読みでは「明」を「あけ」と読みますが、音読みでは「めい」「みょう」となります。) これまでは「古事記」や「日本書紀」が日本最古の書物で、しかも漢字だけで書かれていたため、一般的に日本人や日本語の起源は中国大陸とされていたのですが、これを読む限り、日本人の起源は日本国内にあり、しかもかなり昔から独自の言語と文化を持っていた独立国家であった可能性があります。 しかも「古事記」や「日本書紀」は相当の年月が経ってから、このヲシテ文字で書かれた太古の文献をもとに、当時輸入された漢字を、全てに当て字して使っているので、単語の変化があります。 さらにそれを現代人が読むと、もう元のことばではありません。 例えば、ヲシテ文献では「アマテルカミ」という人名が、『古事記』においては天照大御神、『日本書紀』においては天照大神と表記され、現代人はこれを「あまてらすおおみかみ」と読んでいるのです。 「古事記」も「日本書紀」も、一事が万事この調子ですから、私たちが使っている単語も変化しているので、現実的でないように読める部分もでてきたりして、宇宙人説さえ唱え出すような神話になっているわけです。 ところがこのヲシテ文献をそのまま読むと、ごく自然に皇族の歴史やその統治における考え方、日本語の成り立ち等をを知ることができて、とてもおもしろい。 まだこの話しに関しては二冊しか読んでいないので、私も偉そうには描けません。 もっと勉強して見たいと思っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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