物騒な世の中
相模原多数刺殺この事件を知った時、おばのことが頭をよぎりました。私のおばがは、知的障碍者で、耳が聞こえず、もちろんしゃべることもできません。最近は、足が弱り、片目が失明してしまったようです。痛みや見えないことを訴えることが困難なので、周りが気づくしかないのです。。また、目に関しても、視力を測定する方法がないので、多分見えていないだろうという判断です。足に関してもなるべく、車いすを使わずに生活させて欲しいという親族側の思いとは裏腹に、車いすで生活することが増えているようです。昔から、障がい者施設で暮らしておりますが、面会日や帰省の度に一緒に生活をしました。子どもが生まれ、よく帰省するようになって、施設にまた行くようになりました。娘にとっては、やはり知的障碍者の方は違和感というか怖いという思いがあるようです。。もちろん、その感覚は仕方ないのです。それでも、そういう人がいる、世界にはいろんな人がいてそれでいいという風に思ってもらえたら…と思っています。祖母は、昔ながらの人なのでおばのことを恥ずかしいという気持ちもあるようですが、それでも愛情深く育ててきたと思います。知的障がい者、プラス耳が聞こえないためコミュニケーションも手話も使えず身振り手振りのみ。大変な環境だったのだと思うのですが、それでも、叔母はいつもニコニコしていて、会うと本当にうれしそうに握手してくれます。子育て中は、どんな気持ちでいたかは分かりませんが、叔母を見るとおおらかな気持ちで子育てしてきたんだな~と思います。母も、おば(母にとっての姉妹)に対して、子供の私たちに何かを強制することはありませんでした。(やさしくしなさい!や偏見を持ってはいけません!と言われたことがありません。)父(婿養子です)も積極的にコミュニケーションを取ったりはしませんが、悪口を言うのは聞いたことがありません。(もちろん、子どもにそのような姿を見せないようにしただけかもしれませんが…)だからと言って、私や兄弟が、障がい者の方に対して偏見の気持ち(かわいそうだな、大変そうだなという気持ち)がないわけではありませんし、おば以外の障がい者の方と積極的にコミュニケーションを取るわけではありません。うまく言えないのですが、色んな人がいて、その人にも愛情深く接する家族がいるということを知っているだけです。なぜ障がい者施設で働いていたのなら、どんなに大変で、安月給だったとしても、障がい者の方にも大切に思っている家族がいることが分からなかったんだろう。。今、障がい者施設も高齢化で、おばの施設でも身寄りのない入居者も増えているようです。保育士や介護士と同様、福祉施設で働く方々が、愛情と誇りを持てるような職場となるようもっと考えていかなければいけないですね。。【新品】【本】お母さんはしつけをしないで 長谷川博一/著今、この本を読んでいるのですが、家庭環境って大事だな~と改めて思います。報道では、この事件の容疑者の親も教師だったんですね…世間で考えられている「しつけ」の弊害。。この本の感想は、また別の機会にしたいと思うのですが、家庭でも学校でも心休まらない子どもたちに心が痛みます。