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「高知ナチュラリストML」というメーリングリストがあります.昔それに投稿した記事をご紹介します.
(以下に転載.少し改変してあります). 標本とか,その他いろいろな資料を個人でたくさん持っている人がいます.こういう,個人のコレクションを,「ミニウム」といいます.ミニ(小さな)とミュ-ゼウム(博物館)との合成語ですから,「小さな博物館」くらいの意味です.たとえば昆虫採集を趣味としている人は大抵,それぞれご自慢のミニウムを持っているといって良いでしょう. 趣味も高じれば膨大なコレクションとなることもあり,そういう個人のコレクションを出発点として,博物館が作られるケ-スもあります.それほどのものでなくても個人のコレクションが,本当の博物館をスタ-トさせるのに役立つ可能性は大いにあります. 私のお勧めは有孔虫のコレクションです.いわゆる「星の砂」です.あの砂の1粒1粒が,有孔虫という単細胞生物の死骸で,拡大して見るとたいへん美しい,やや幾何学的な形態をしています.「星の砂」を買ってきて,1粒ずつ選り分けてみると,何種類かに分類できます.砂を取った場所が違えば,また別の種類が混じっています.生物ですから,もちろん各々に種名がついています. 高知では「星の砂」の海岸はありません.でも種崎とか夜須とかの海岸の砂には,有孔虫の死骸が混じっています.波がざざっと打ち寄せてさ-っと引くとき,波が来た先端のあたりにゴミを置去りにします.そのあたりの砂を取ってきて調べるわけです.頻度は非常に少ないですが,有孔虫の死骸を見つけることができます. 有孔虫のコレクションの最大のメリットは,場所をとらないこと.砂粒サイズの物を何千,何万集めても,たいしたスペ-スにはなりません.採集した日付と場所を記録し,コレクションを分類し,種名を調べて,系統的に並べれば,マイクロ・ミニウムの完成です. (転載おわり) 有孔虫に限らず,貝でも昆虫でも,「私のコレクション」というような自慢話をもっとした方が良いのかもしれません. お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
December 26, 2006 05:28:01 AM
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