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テーマ:子連れのお出かけ(8052)
カテゴリ:子育てアレコレ
お昼に遊びにいった関門海峡の海岸で、思いがけずウミガメの
産卵箇所を見つけて、日没後からだという、 「赤ちゃんウミガメの脱出~海へ帰る瞬間」との遭遇に 挑戦することにしました。 (関門海峡といえば、大河ドラマ「義経」が、 そろそろ「壇ノ浦の合戦」を迎えるそうですね。) 下関水族館のHPに書かれていたのですが、 孵化した赤ちゃんウミガメは、 しばらく砂の中で様子をうかがった?後、夜に砂の上に脱出して くるそうです。そして、 「特に明かりのない自然の海浜の場合、夜は海側の方が明るくみえる」 という自然現象を利用して、明るいほうへ、つまり海へと向かう 本能があるのだそうです。 だから、赤ちゃんウミガメを見たい場合は、夜に行くしかありません。 そそくさと夕飯をすませると、再び昼間訪れた海岸へ! 到着したのが午後8時すぎ。 「現場」には既に、何人かの人が集まって騒然としています。 「え?!今、いるの?」 と思いきや、たった今、一匹の赤ちゃんウミガメが海へと 帰っていったとのこと。 残念、ちょっとの差で見逃してしまいました。 もはや夜8時。昼寝をしていないMyuにこの暗い浜で、 いつ出てくるともわからないカメを待つのは、無理ではないかと思いきや、 「カメを見たい!」 と眠そうな様子もなく健気に待っていて大丈夫そうなので、 もうしばらく待ってみることにしました。 このウミガメ騒動は、 地元の方と報告を受けてかけつけた下関水族館の方の 「できれば静かに、自然な孵化と脱出を見守ってあげたい」 という希望で、新聞などに報道されなかったせいもあって、 地元の方と、私達のように現場を偶然訪れた人のみぞ知っている ことだったので、集まっているといっても、10数名くらいでした。 今までも赤ちゃんウミガメを見守ってきた方々から、 その様子を聞いたりしながらまつこと約1時間。 そろそろ遅いし、あきらめて帰宅しようかと思った頃 「出てきたー!」 産卵箇所の囲いの砂の中から、突然、一匹の赤ちゃんウミガメが 出てきました。 大きさにして全長5~6cm位でしょうか。 小さくても、ちゃーんとウミガメ。 水かき状の手足をしていて、そのかわいらしい手足で、 誰も教えないのに、ちゃーんと海の方向へまっしぐらです。 あんなに心待ちにしていたウミガメの赤ちゃんでしたが、 明るい方へ向かう特性があるので、 誰一人として、カメラのフラッシュなどをたく人はいません。 本当の自然の状態だと、デコボコの砂浜に阻まれて、 海へとたどりつく前に、ひっくり返って起き上がれずに死んでしまう こともあるそうですが、産卵場所から海へと続く砂浜は 綺麗にならされ、誰も踏まないようにしてある (人間が後から足跡を見て愛でたり、脱出数を確認するという意味もある) ので、まさに、花道!まさにヴァージンロード! 赤ちゃんウミガメはまっすぐに海へと向かいます。 皆が息をのんで見守る中、 赤ちゃんウミガメは海へとたどり着き、 一波で、すこし海へとさらわれ、ひっくり返ってしまい、 二波で、もとにもどり、 三波で関門海峡の流れに旅だって行きました。 アカウミガメの生態はハッキリとはしていなくて、 産卵開始するのは15歳~位のようだけど、何歳くらいまで産卵可能なのか とか、生まれた浜に戻る習性があるとかないとか、 どこまで回遊するのかとか、専門家にもよくわからない のだそうですが、 もしかして、 15年、20年後、に、生まれたこの浜に もどってくるカメがいたらいいなあ。 ううう、ロマンだなあ。感動だなあ。 ウミガメの赤ちゃんが孵化して、脱出して、海へ帰っていく 様子なんて生まれて初めて見ました。 何とも言えないほどかわいらしかったし、けなげなその姿に感動しました。 3歳のMyu。 カメは大好き。 赤ちゃんウミガメを見たいという、純粋な動機で、 夜の浜で元気にしていましたが、 帰り道には、ぐっすり寝てしまい、またまたスリングのお世話 になっていました。 ウミガメの赤ちゃんが、海へと旅立つ神秘が、 どれくらい理解できているかわかりませんが、 こんな生命を感じられる体験、自然に触れる体験を なるべくたくさんさせてあげたい。 子育てを通じて、いろいろ親が教えられることもあるでしょうが、 体験だけは、教えることができません。 その子が実際に経験することでしか、その子のモノにはなりません。 いろんな原体験を味わってこそ、 より豊かな人間に育っていってくれるのではないかと、 私は信じています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年09月04日 09時34分44秒
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