カテゴリ:食べたものの感想
季節と温度が記憶を呼び覚ます事がある。。。
東京は久々の雨。 本来は足早に立ち去るはずの交差点の角。 ふと目に留まった「つくし」の看板。
そう、 もう10数年前に退社した職場のお局OLが 昼時になると、
「今日は"つくし"でいいわね!」
そんな会話をしていたのを良く耳にした。
当時は、弁当持参で会社に来ていたし、 なによりお局さん達とは相当の年齢差が有ったので、 一度もご一緒した事は無いのだけれどw
人生経験を重ねた彼女達が阿吽の呼吸で連れ立って行くのは それなりの美味しさがあると印象に残っていて。
以来、時は流れて忘れていた店名だけれど、 冬ざれた街に久々の雨が降った今、 ふいに記憶が蘇った。。。
いただいたのは 「おでんと茶飯」
醤油を立たせたおでんつゆは、 昆布出汁が効いていて、見た目より甘みが立っていて、 見た目ほどは塩っぱくない。
大根と豆腐揚げは、 蕎麦つゆで煮しめたかのような濃い茶色をしているものの、 醤油を立たせながら昆布出汁と砂糖を効かせたつゆが 江戸前のキレを残し。
はんぺんとちくわは仕上げに加えたかのような アッサリ仕上げで、魚の香りを残し。
キレの有る濃い味と、あっさり仕上げがひと皿に盛られ、 緩急をつけた、とりあわせ。
それは、香の物の 古漬けきゅうりと浅漬けのぬか漬けにも言える事。
ほろほろと口の中でほぐれ、甘みを残す 穏やかな出汁が効いた茶めしも、 優しい味わい。。。
10数年前の私だったら、この枯淡の味が解っただろうか? 久々の雨が連れてきてくれた、優しい味わいでした。。。 ↑ ブログランキングに参加しています
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Last updated
Jan 21, 2012 04:34:50 PM
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