鬼門、清水で11年間勝ち星なし。。。。
それでも一時は、再開でJ2降格の危機もあっただけになんとかホッとか。
優勝は、J2落ちも味わった浦和レッズ。来年に期待しよう!
▽ピンポイント 出遅れ・監督交代乗り越えた自信を来季に
あっという間に過ぎたシーズンだった。序盤は一時最下位に沈み、「J2降格か」「次の監督はまだ決まらんのか」とやきもきした。逆に終盤はペトロビッチ監督の下で12年ぶりの5連勝。憤り、喜んだりと忙しく、一日が過ぎるのが本当に早かった。
一番辛かったのは4月中旬の小野剛元監督辞任から、6月上旬にペトロビッチ監督の就任が決まる前までだった。後任監督候補との交渉を終えた織田秀和強化部長に「決まりましたか」と聞くと「まだ」という返事か2度。6月に入ると「立て直す時間があるのだろうか」と、こちらが焦ったくらいだ。
来てくれたのがペトロビッチ監督で良かった。「選手たちは厳しい練習に耐え抜いた」と監督。ポイントは夏場だった。8月の練習休みは2日だけ。取材する側も夏ばてしそうな中、選手は必死に球を追った。これが秋以降の攻勢につながったのは間違いない。
最終順位は10位。出遅れを考えればよく頑張った。ただ、来季の躍進まで保証されているわけではない。清水戦に出場した経験の少ない若手の成長が鍵を握っている。この悔しさを糧に、より一層練習に励んでほしい。
▽若手起用、意味ある1敗
5連勝の勢いをもってしても、1995年以来の日本平スタジアムでの勝利には届かなかった。苦しい台所事情の広島は経験の少ない若手を起用して臨んだが、清水の厚い壁に阻まれた。
スクランブル体制だった。故障のないフィールドプレーヤーは全員がベンチ入りする非常事態。故障者などが相次いだFWは、2年目の桑田が今季初先発。決定機を演出するなど見せ場はつくったが「全然ダメ。簡単なプレーでミスが多かったから」と厳しかった。
後半からは3年目の吉弘、新人槙野の両DFが相次いで出場した。首の手術から約7カ月ぶりに公式戦復帰を果たした吉弘は「試合に戻ってきた喜びよりも、失点したことが悔しい」。リーグ戦デビューの槙野はボランチでプレー。自らのパスミスが2失点目につながり、「言い訳できない」と厳しさを痛感した。
若手にとって、今季最終戦でつかんだ貴重な出場機会。「うつむいている時間はない。もっと練習するだけ」と槙野。敗戦を来季以降につなげることができれば、意味のある1敗となるはずだ
▽佐藤寿、得点日本人1位にも笑顔なし
笑顔なき「偉業達成」だった。FW佐藤寿が18得点で2年連続となる得点ランク日本人1位に輝いた。しかし、この日はノーゴールで試合も大敗。「非常にはがゆいが、天皇杯もある。気持ちを切り替えたい」
前節まで川崎FW我那覇と並んでいたが、この日は我那覇は不出場。単独1位に躍り出る絶好機だった。前半11分、DF駒野のクロスにヘッド。しかしDFにクリアされた。終盤にも得点機があったが、GKに阻まれた。
あと1点。単独1位以上に大きな意味があった。19得点となれば、1994年にFWハシェックが記録した球団のシーズン最多ゴール記録に並んでいた。
「ぼくだけの力じゃない。点を取らせてくれたのはチームのおかげ。ただ、振り返ればもっと取れたと思う」と満足はしていない。「厳しい時こそ決める。来季への宿題です」。しっかりと前を見据えた。
▽「鉄人」服部、4季連続フルタイム出場
「鉄人」MF服部が、今季もリーグ戦全34試合フルタイム出場を果たした。J2の2003年から4季連続の全試合フルタイム出場。フィールドプレーヤーとしてJトップとなる記録も、143試合に伸ばした。「出場機会を与えてくれた監督、チームに感謝したい」と振り返った。
3人の監督が指揮し、一時は最下位まで落ちた激動の今季、最後までピッチに立ち続けた。「J1残留という目標は達成できたが、もっと上の争いに加わらないといけない。終盤には5連勝し、来季へつながるものもあった」とベテランらしく今リーグ戦を総括した。
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最終更新日
2006.12.03 10:11:58