ニューヨーク=後藤達也、シカゴ=野毛洋子】20日のニューヨーク原油先物市場で史上初めて価格がマイナスとなった。原油需要が激減する中で在庫が増え、保管スペースが枯渇している。ファンドが投げ売りし、1分で10ドル以上下落する場面もあった。21日に取引を終える5月物だけの局所的な話だが、世界を代表する国際商品市場で極めて異例の事態だ。
20日のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近5月物の清算値は1バレルマイナス37.63ドルで、前日から55.9ドル下落した。朝から売りが先行したが、拍車がかかったのは午後に入ってからだ。正午すぎに10ドルを割ると、10分おきに1ドル下がるような展開になった。午後2時すぎに節目の0ドルを割ると午後2時30分には一気にマイナス40ドル強まで崩れた。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.04.21 13:24:57