2024/02/03(土)07:39
佐久市消防団音楽隊 第15回定期演奏会
開催日:2024.1.28(日) 14:00開演
場所 :佐久市コスモホール(800名収容)
2019年1月20日の第14回定期演奏会以来、5年ぶりの開催となる佐久市消防団音楽隊の定期演奏会に行ってきました。
プログラム
第1部
1.高き山へ、遠き川へ ~祝典のための前奏曲~
2.「あんたがたどこさ」の主題による幻想曲
3.陽はまた昇る
4.ノートルダムの鐘
第2部
ラッパ隊吹奏
第3部
5.ポケットモンスター スカーレット・バイオレット「メインテーマ」
6.組曲「宇宙戦艦ヤマト」
7.情熱大陸
8.ディズニーメドレー
9.ジャパニーズ・グラフィティー17 美空ひばりメドレー
アンコール
10.星条旗よ永遠なれ
11.佐久わが市
レポート
高き山へ、遠き川へ ~祝典のための前奏曲~
これまで何度も聴いてきた楽曲ですが、この曲を聴くとどうしてもクラシックのあの有名な曲を連想してしまうのは私だけなのか…と感じるところがありますが、題名の通り5年ぶりの演奏会に華を添える祝典のための前奏曲としてオープニングにふさわしいと感じました。
「あんたがたどこさ」の主題による幻想曲
おなじみの旋律をモチーフにシンフォニックな吹奏楽曲として大変カッコ良くアレンジされていて「あんたがどこさシンフォニー」のような色合いを感じる楽曲ですが、あんたがたどこさの認知度が高いこともあり、演奏会の1ピースとしてとても有用な楽曲と感じます。また私自身、縁あって昨年この曲を演奏する機会があり、まだ記憶も鮮明なところで演奏者視点で楽しませていただきました。
陽はまた昇る
東日本大震災を受けて親日家のスパークが世に出した復興応援曲ですが、折しも1月1日の能登地震を受けて重ねての復興支援の願いも込められることとなり、感慨深いものがありました。また2011年以来多くの団体で演奏されてきたこと、私自身も複数回演奏させていただいた想い出もあって、懐かしく、そして改めて復興支援の願いを抱きつつ聴かせていただきました。
ノートルダムの鐘
数多くのディズニーの名曲を世に送り出しているアラン・メンケンの楽曲ですが、ノートルダム大聖堂の2019年の大規模火災が想い出され、なんと世の中は無常なものなのか…と感じずにはいられないところでした。そしてノートルダムといえばミュージカルが有名ですが、楽曲を聴いていて数年前の大阪桐蔭高校吹奏楽部のアルプス公演で行われたノートルダムのミュージカル演奏をつい昨日のことのように想い出したりと音楽と記憶の結びつきの深さ・大きさについて再確認した次第です。
ラッパ隊吹奏
ラッパ長のトークによる進行がとてもわかりやすく楽しいステージになりましたが、改めて消防ラッパの最低音から最高音までを鳴らして聴かせていただいたりと、ラッパ吹奏の原点に迫る楽しさがありました。
ポケットモンスター スカーレット・バイオレット「メインテーマ」
第3部の幕開けは、日本が誇るゲームミュージックよりとなりました。2分半ほどの短い曲の中にとても力を感じ、それはとても華やかで、ふと東京オリンピックの開会式を想い出しました。
組曲「宇宙戦艦ヤマト」
作曲:宮川泰、編曲:宮川彬良という親子合作による楽曲で、いわばヤマトという楽曲について考えるときの大定番なのかなという印象があります。組曲ということで、本来は全曲聴いてから拍手をするのが定石ではありますが、楽曲から受ける興奮を抑えきれずに楽章間で拍手が飛び出してしまう一幕もヤマトゆえのことなのかなと感じました。
情熱大陸
冒頭はサクソフォーンによるアンサンブル。中間部にソプラノサクソフォーン2名によるかけあいがあるいわばサクソフォーンパートのための楽曲とも言える大変華のある編曲で、サクソフォーンパートの格好の良さが光っていた感がありました。
ディズニーメドレー
ディズニー吹奏楽の草分け的な楽曲であり、私自身も過去何度も演奏したことがあり親近感を持って楽しませていただきました。そして見せ場となるソロも多く、各奏者がどう吹きこなすのかという興味も満たしつつ、改めてそのアレンジの充実ぶりを感じるところがありました。
ジャパニーズ・グラフィティー17 美空ひばりメドレー
ジャパグラとすれば12の次くらいに演奏頻度があるのかなという印象がありますが、佐久市と美空ひばりとの縁というお話もあり、ある意味特別な想いを持っての演奏という感覚がありました。メドレーということでいろいろなヒット曲が登場する訳ですが、締めくくりが川の流れのようにという構成が神だなと感じずにはいられないところでした。
星条旗よ永遠なれ
いわゆるスイング調にアレンジされたものですが、原曲のイメージをけっこう残しており、そこはアレンジが違っても星条旗は星条旗という感覚がありました。
佐久わが市
おなじみの佐久市の市歌ですが、コロナ禍を経て歌唱ができなかった時期を振り返りつつ、改めて日常が戻ってきたという感覚を再確認することとになりました。
まとめ
ここ数年、コロナ禍によって多くの音楽団体が年単位で定期の演奏会を見送るという状況があった訳ですが、昨年あたりからはほぼ復活してきて、長くても4年ぶりくらいで定期公演にこぎつけているのかなと感じていましたが、佐久市消防団音楽隊の定期演奏会は、2019年秋の台風によるコスモホール水没ということも重なって5年ぶりの開催ということになりました。待ち望んていた市民も多かったようで、800名の定員に対して満員の盛況ぶりとなりました。