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テーマ:吹奏楽(3434)
カテゴリ:吹奏楽
開催日:2024.3.31(日)14:00開演
場所 :須坂市文化会館メセナホール(1,124名収容) 2014年~2016年の3年間に渡りメセナホールで実施した「東京佼成ウインドオーケストラ 吹奏楽大作戦inメセナ」の合同演奏参加者を中心に、須坂市内外の吹奏楽愛好者で2016年5月に結成された吹奏楽団の第5回定期演奏会に行ってきました。 プログラム 第1部 吹奏楽ステージ 1.音楽祭のプレリュード 2.吹奏楽のための「風之舞」 3.パントマイム(ユーフォニアムソロ 佐藤采香) 4.「ナポリ」フニクリフニクラによる変奏曲 5.シンフォニア ノビリッシマ 第2部 映画音楽 6.リトル・マーメイド・メドレー 7.ムーン・リバー 8.TIME TO SAY GOODBYE 9.パイレーツ・オブ・カリビアン・メドレー 10.スター・ウォーズ コンサート・セレクション アンコール 11.宝島 12.星条旗よ永遠なれ 音楽祭のプレリュード コンサートのオープニング曲としてぴったりで、豪華なファンファーレが特に素晴らしいと感じました。曲目紹介では、日本におけるアルフレッド・リードの名を世に知らしめた作品とのことでしたが、この曲は1957年に作られたということで、リード初期の楽曲と言えます。私自身もこの音楽祭のプレリュードは何回か演奏してきていますが、なんといっても学生の頃に一番最初に演奏した時の印象が強く、聴くたびに演奏した当時のことを想い出し、とても懐かしく感じた次第です。 吹奏楽のための「風之舞」 さくらのうたと並ぶ福田洋介氏の代表作の1つというイメージですが、さくらのうたが2012年で風之舞が2004年なので、歴史という点でいくと風之舞の方が8年ほど古く、その分長く演奏されてきた感がありますが、気づけば20年の前の曲!ということで、時の流れは速いなと感じながら楽しませていただきました。 パントマイム ゲストのユーフォニアム奏者・佐藤采香氏のソロ演奏の披露となりました。パントマイムはユーチューブで外囿祥一郎氏の演奏が公開されていますが、そんなことからユーフォニアムを代表する楽曲であるとの認識があり、今回その曲を演奏するということで大いに楽しみにしていたのですが、実際に生で演奏を聴いてみて、佐藤氏の神業テクニックもさることながら、その圧倒的な表現力に大いに魅せられ、改めてユーフォニアムの持つ魅力を感じることができました。 「ナポリ」フニクリフニクラによる変奏曲 プログラムに掲載の無いソリストアンコールとして演奏されましたが、この愉快なナポリもどこかおどけた印象があり、ユーフォニアムの柔らかい音色とは相性が良いと感じました。 シンフォニア ノビリッシマ 邦題は「吹奏楽のための高貴なる楽章」。吹奏楽の世界ではシンフォニアノビリッシマで知られているジェイガーの代表曲として有名ですが、なんといっても中盤のロマンチックな旋律が魅力的で、これはジェイガーが結婚した妻ジョン・ルシルに捧げるというシチュエーションがあったからこそ生まれたということで、ある意味一生に何回も無い貴重なことなのかもしれません。改めて考えてみると妻に捧げる楽曲としては、エルガーの愛の挨拶、シューマンの献呈などが想い出され、曲を作った当人の幸せな持ちが聴く人にもおすそ分けされている…という点で音楽の癒し効果が最大限に発揮されているジャンルではなかろうかと感じました。 リトル・マーメイド・メドレー 第2部は、映画音楽特集ということで、まずはディズニーから1曲!ニューサウンズインブラスの人気曲でもあり演奏頻度も高いリトルマーメイドですが、アンダー・ザ・シー、キス・ザ・ガール、パート・オブ・ユア・ワールドの3曲が入っており、米国ディズニー社の審査を受けたお墨付きのアレンジだけに大変聴き映えが良いと感じました。 ムーン・リバー ムーン・リバーにもいろいろなアレンジのものが出ていますが、今回演奏されたのは櫛田てつ之扶氏によるシンフォニックジャズ版で、ウインズスコアのジャズシリーズの一角を成すもので、ニューサウンズインブラスのような派手さはないが、とても上品さを感じる演奏でした。 TIME TO SAY GOODBYE おとなしく始まり、静かな曲かな?と思ったら、だんだんと盛り上がって最後は圧倒的な音圧感で締めくくられるという、ある意味ボレロのような曲と感じましたが、アレンジが真島俊夫氏なので、キラキラ感のある豪華さが散りばめられており、ある意味この曲でフィナーレになっても十分良いのでは?と思わせるほどの盛り上がりを感じました。 パイレーツ・オブ・カリビアン・メドレー ニューサウンズインブラス2011に収録されていたメドレーと思われますが、私自身このアレンジでの演奏はこれまであまり聴いたことが無かったのでとても新鮮な感じがありました。とはいえ、定番のカリビアンの曲が出てくるといやがおうにもテンションが高くなる感じがありました。また曲を聴きながら、20年前に行ったディズニーランドのカリブの海賊のアトラクションの滝下りを想い出し、今もあれはあるのかな?と懐かしく思いました。 スター・ウォーズ コンサート・セレクション 作曲者である真島俊夫氏の曲目解説によれば、このアレンジはポップスではなく原曲に忠実なシンフォニックアレンジとのことで、映画のシーンを想い出しつつの鑑賞が最も心地よく曲を楽しめるのかなと感じました。そしてスターウォーズといえば、なんといってもメイン・タイトルの格好良いトランペットのハイトーンがおなじみですが、こちらはアマチュアの吹奏楽団とは思えないスーパープレイヤーによる惚れ惚れするような突き抜け感のあるハイトーンが聴こえてきたのがとても感動な出来事でした。 宝島 アンコール1曲目は定番曲の宝島ですが、通常は下手側に陣取るパーカッションパートメンバーが上手側に移動して演奏するという新鮮なレイアウト感やおなじみのサクソフォーンソロ2か所の楽しい演出。極めつけは、ゲストの佐藤采香氏が再登場して演奏に加わるというサプライズも飛び出しました。 星条旗よ永遠なれ アンコール2曲目は、いわゆるポップステイストではないオリジナル版の星条旗でしたが、ピッコロの演出や佐藤采香氏のはっちゃけ感のある演奏と見どころ聴きどころ満載という感じがありました。 まとめ メセナウインドオーケストラは、月1~2回程度の練習で活動しており、他のバンドとの掛け持ち参加のプレイヤーも多いとのことですが、それだけにいろいろな文化が混ざり合って、それを指揮の上原先生がうまくまとめ上げている感があるのかなと思いました。また、各曲のソロは上手なプレイヤーが何回もやるのではなく、なるべくたくさんのメンバーが経験できるようにするというアマチュアならではの温かい配慮も感じられ、そこは上原先生の方針なのか、バンドの風土なのかはわかりませんが、とても素晴らしいことだと感じました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 2, 2024 11:22:13 PM
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