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テーマ:管弦楽(53)
カテゴリ:吹奏楽
開催日:2024.4.14(日) 14:00開演
場所 :松本市音楽文化ホール・メインホール(693名収容) フィルハーモニック・オーケストラ・松本の7thコンサートに行ってきました。 プログラム 開演前 1.弦楽四重奏 アルルの女よりファランドール 2.フルート四重奏 前半 1.スッペ:「軽騎兵」序曲 2.シューベルト:交響曲第8番《未完成》 I Allegro moderato II Andante con moto 後半 3.チャイコフスキー:交響曲第4番 I Andante sostenuto II Andantino in modo di canzona III Scherzo:Pizzicato ostinato. Allegro IV Finale:Allegro con fuoco アンコール 4.ロッシーニ:ウィリアム・テル序曲 レポート 弦楽四重奏~フルート四重奏 開演前のアンサンブル演奏で2チームが登場しました。コンダクターの近藤聡氏が自らヴァイオリンを手に登場しての弦楽四重奏。続いてのフルート四重奏は、フルート特有の淡い音色の魅力を感じられるところで した。 「軽騎兵」序曲 冒頭のトランペットが特徴的なスッペを代表する序曲の1つですが、私事ながらこの曲は2回ほど演奏しており、特に1回目はコンクールの自由曲で暗譜するほどやっていたことから、いまだに演奏を聴くとその時の楽譜が想い出されるところで、懐かしさ半分ということでとても楽しく聴かせていただきました。 交響曲第8番《未完成》 パンフレットにとても詳しい曲目解説が掲載されていましたが、そこにシューベルトの人となりとして、ある侯爵家で開かれたパーティーで伴奏を担当したシューベルトは、歌い手が称賛をあびている中で一人ぽつんとしていたところで、それを気の毒に思った侯爵夫人が賛辞を贈ろうとすると、「心遣いはありがたいが、自分のことは全然心配しないでもらいたい、無視されるのに馴れきっているばかりか、そのほうが窮屈な想いをしなくてすむ」と書かれており、シューベルトを身近に感じたエピソードだと思いました。また未完成の未完成たる所以についても諸説あることも含めて書かれており、そんなミステリアスな部分も含めて充実した2つの楽章を大いに楽しませていただきました。 交響曲第4番 冒頭部分がどこかシバの女王ベルキスを連想させる感じがあるのかなと思いましたが、その後は解説にも書かれていたチャイコフスキーは稀代のメロディーメーカー!とのことにまさしくその通りだなと思いながら繰り出される旋律の数々を楽しませていただきました。印象的だったのは、1楽章のくるみ割り人形の金平糖の踊りをより発展させたような5連符のキャッチボールが面白いなと思ったり、3楽章のピッツィカートを聴くにつけ、その弾ける音色はとても心地がよいけれど、最近の弦楽器はスチール弦が多いだろうからピッツィカートを多用すると指の腹に血豆ができやしないかとハラハラしたり、4楽章の終盤のこれでもという豪華さに感動したりと、いろいろな発見がありました。また演奏後に指揮者の近藤氏が演奏者の皆さんに向かってブラボー!と喝采を送ったのも素晴らしいパフォーマンスでした。 ウィリアム・テル序曲 アンコールは、抜粋演奏でトランペットのファンファーレから最後までの演奏になりましたが、いわゆる一番有名な部分ということで、その小気味よい演奏を大いに堪能させていただきました。余談ながら、これもロッシーニ風ということで、わざとらしい強奏部の中の弱奏部は力をためているようで面白いと感じました。 まとめ 指揮を務める近藤氏のことは、昨年のサンテラス100回記念ロビーコンサートで初めて知りましたが、その時に松本の方でオーケストラをやっているというお話を伺い、機会があれば聴いてみたいと思っていたところ、偶然手にしたチラシで公演を知り今回の拝聴となりました。どこかお笑い芸人を彷彿させるような近藤氏の独特なキャラクターは、とても親近感を感じるところがありました。そして演奏後に次回の第8回演奏会(2022.9.22)の演奏会の予告として前プロはシュトラウスの皇帝円舞曲。本プロ1がチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。本プロ2が同じくチャイコフスキーの交響曲第6番悲愴との告知がありましたが、それもじつに興味をそそられる形でお話され、予定さえあえばまた足を運びたいと感じました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 16, 2024 12:06:09 AM
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