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テーマ:吹奏楽(3409)
カテゴリ:吹奏楽
開催日:2024.5.5(日) 14:00開演
場所 :千曲市文化会館 あんずホール(760名収容) GW恒例となっている長野県の吹奏楽伝統校である屋代高校吹奏楽班のOBOG会である奏鳩会のコンサートに行ってきました。 プログラム 第1部 1.アルヴァマー序曲 2.風紋 3.ANTHEM 「アンセム」~吹奏楽のための 第2部 特別演奏 5.屋代高校校歌 ~屋代高校附属中学校吹奏楽班の皆さんによる演奏~ 6.第ゼロ感 7.オーメンズオブラブ ~屋代高校吹奏楽班の皆さんによる演奏~ 8.課題曲II「風がきらめくとき」 9.マツケンサンバ2 第3部 10.彼こそが海賊 11.星に願いを 12.アニメ・メドレー~久石譲作品集~ ~合同演奏~ 13.ディープ・パープル・メドレー アンコール 14.エルクンバンチェロ レポート アルヴァマー序曲 オープニングは、景気の良いファンファーレでスタートするこちらの楽曲となりましたが、メロディーもこれぞ吹奏楽という音の厚みがしっかりあるもので、聴いていてとても骨太なサウンドだと感じました。バーンズの楽曲は私も昨年アパラチアン序曲をやりましたが、パートによってはうねるような連符があってなかなか難しい…ということで時間さえあればその部分をさらっていた訳ですが、アルヴァマー序曲にもやはり似たようなうねるような連符があり、これがバーンズらしさなのかと納得した次第です。 風紋 こちらの曲も人気課題曲の5本の指に入る楽曲と思いますが、今回の演奏はタメが入る仕上がりになっていて、ウインナーワルツにも似た優雅な風紋を感じることができました。余談ながらこの曲は1987年の課題曲なので50歳以上の人にはリアルタイムだった訳ですが、風紋は課題曲Aで、本来課題曲のABCDEは、難易度のランクでは無かったのですが、子供心にAは上手な学校がやる曲みたいな思い込みを先輩含めしていたこともあって、最初からAは選択肢から外れており、私自身楽譜は入手したものの個人練習でちょっとかじったくらいで、ひと夏をかけてやりこむ機会は無く、今思えば風紋をやっていればこのレポートでもいろいろ語れたのに…と少し残念な想いもありました。 ANTHEM 奏鳩会のコンサートといえばこの曲を聴かなくては帰れない!という程私の中では価値のある曲だと感じています。それは初演から聴かせていただいているという特別な思い入れがあることもありますが、楽譜が門外不出で屋代高校現役生やOBOGでなくては演奏できないため、レア度が高く、オンリーワン感がとても高いというところです。 屋代高校校歌 パンフレットの裏面に屋代高校校歌の記載があったので、プログラムには無いがどこかで歌うのだろうな…と予測しておりましたが、2部の始まりでの演奏となりました。紹介は無かったですが、おそらく歌い手は屋代高校吹奏楽班のメンバーではないかと思われ、若々しい歌声がとても印象的でした。 第ゼロ感 アニメ映画「THE FIRST SLAM DUNK」のエンディング主題歌とのことですが、話題とすればプロバスケットボールチームの信州ブレイブウォリアーズが拠点にしていることぶきアリーナが、あんずホールのすぐ近くにあるということで、そんなことも想像しながら聴かせていただきました。 オーメンズオブラブ 日本語訳すると恋の予感だそうで、吹奏楽では大編成向けの真島俊夫氏のアレンジが特によく演奏されているようですが、今回演奏されたのは別バージョンということで、小編成でもよく鳴るように工夫された感じがあり、見せ場もしっかりあって秀逸なアレンジと感じました。 課題曲II「風がきらめくとき」 弱奏をメインにしたとてもきれいな曲という印象を受けました。全体として安らかな雰囲気が続きますが、ところどころで何か不安や悲しみといった要素が顔を出す部分もあって、もしかすると亡くなった親しい人を回想している曲なのかも…と想像を膨らませてみました。 マツケンサンバ2 右手を骨折してしまった顧問の滝沢先生の不運を吹き飛ばそうとがんばる生徒さんたちの元気な演奏がとても印象的でした。マツケンサンバが世に出てもう20年になりますが、昨年あたりからまた人気が再燃してきて、いろいろな団体で演奏されており、今年もそれが続きそうかなというところです。 彼こそが海賊 パイレーツ・オブ・カリビアンのメドレーでは、だいたい盛り上がるフィナーレの部分で使われている印象がある曲ですが、そこをピンポイントで取り上げて最初から盛り上がる感があり、こういった演奏の仕方も効果的かも!感じました。 星に願いを 世の中狭いもので…この曲は2月に私自身も演奏したばかりでアレンジも全く一緒だったので、楽譜がまだ頭に残っているようなところもあって、プチ懐かしい心持ちで楽しませていただきました。見せ場のソロや曲の締めくくりは、相変わらずお洒落感があって改めてステキな曲だなと感じた次第です。 アニメ・メドレー~久石譲作品集~ 曲紹介では、久石譲の曲で不可欠なピアノを使わない編曲であるとのことでしたが、吹奏楽アレンジとすれば、ピアノはソロ楽器とはいえ音量では管楽器が束になってかかればかなわないものなので、演奏にあたってバランス調整で管楽器がかなり音量を抑えることを求められる感じがありますが、そこを割り切ってピアノを編成から外すという選択は正解なのではと感じるところがありました。またメドレー2曲目の鳥の人(風の谷のナウシカ)は、宮崎駿監督作品で初めて久石譲氏が音楽を担当した曲とのことで、以降生まれてくる名曲の数々のことを想うと伝説の始まり。原点なのだと感じながら聴かせていただきました。 ディープ・パープル・メドレー 合同演奏ということで、奏鳩会のメンバーと現役生の三年生がステージに集合しての演奏となりました。この大人数だとさすがに全員座ることができず、後列のパートの皆さんは立ちでの演奏となりましたが、見た目の迫力もさることながら、演奏についてもあんずホールの壁を突き破るのではないか?と思える程の大迫力で恐れ入った次第です。 エルクンバンチェロ 屋代高校の18番とも言うべき曲ですが、控えていた生徒さんたちも合流して、おそらく楽器を持っている全てのメンバーがステージに集ったと思われる超大編成での演奏となりました。そして奏鳩会コンサートという吹奏楽の祭典の締めくくりにふさわしいど迫力のグランドフィナーレになりました。 まとめ 奏鳩会コンサートは、コロナ禍によって2020年~2022年は行われず、2023年は関係者のみ。そして今回、5年ぶりに一般公開という形で完全復活となった訳ですが、出演メンバーを拝見すると幅広い年代の方が参加しており、屋代高校吹奏楽班の伝統が脈々と引き継がれていることを改めて感じました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 6, 2024 09:42:45 AM
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