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テーマ:吹奏楽(3405)
カテゴリ:吹奏楽
開催日:2024.5.11(土)14:00開演
場所 :上田市交流文化芸術センター サントミューゼ大ホール(1,650名収容) 長野県小諸高校出身のプロ音楽家が集結し、2017年4月に旗揚げ公演を開催後、7回目の公演となるスーパーコモロウインドオーケストラの第7回演奏会に行ってきました。 プログラム 前半 1.キャンディード序曲 2.詩的間奏曲 2024年度全日本吹奏楽コンクール課題曲より 3.課題曲3 メルヘン 4.課題曲4 フロンティア・スピリット 5.ラッキードラゴン~第五福竜丸の記憶 後半 6.ファンタスティック・シナノ・ランド 7.パントマイム ユーフォニアムソロ:宮島優哉 8.もののけ姫Highlights 9.SKWOスペシャルメドレー2024 アンコール 10.オーメンズ・オブ・ラブ 11.宝島 レポート キャンディード序曲 コンサートのオープニングは、テレビ朝日『題名のない音楽会』で2008年4月から2015年9月まで番組テーマ曲として使われていたこちらの楽曲ですが、改めて通しで聴くと疾走感感、装飾感の際立った曲想で、何かが始まりそうな予感をさせられる曲だなと感じました。 詩的間奏曲 アルヴァマー序曲など元気な曲のイメージがあるバーンズの印象からすると、また違った感覚のある楽曲ですが、どんな曲か調べてみたところ「テクニックよりも豊かな表現力が必要とされ、なによりホルンの名手がいることが条件」とのことで、ホルンパートにとっては見せ場であり、表現力となると曲の味付けをする指揮者の力量がより試される感じかなと思いました。指揮者の小山氏は「とても美しい曲」と表現されていましたが、実際に聴いてみるとまさしくその通りだなと感じた次第です。 メルヘン~フロンティア・スピリット 2024年度全日本吹奏楽コンクール課題曲よりということで、プロ集団の演奏会としてコンクールに出演するアマチュアバンドやスクールバンドへの課題曲の模範演奏的な意味合いを持つ選曲になろうかと思います。ユーチューブでそういった模範演奏的のものはよく見かけるところではありますが、やはり実際にステージ上で奏者が演奏しているというのは格別のもので大変貴重な機会だと感じました。 ラッキードラゴン~第五福竜丸の記憶 小山氏より、この曲を選曲したのは「辰年」だからという動機からだそうですが、アメリカの水爆実験に巻き込まれてしまった第五福竜丸の悲劇をストーリー性を持たせて音楽にした楽曲ということで、そのイメージを丁寧にお話してからの演奏となりました。余談ながらサントミューゼのリサイタルシリーズでは、コンサート前の別日に曲目解説や演奏者の想いなどを伝えることを目的としたアナリーゼワークシッョプが開かれており、それを聴講してからコンサートに臨むとより深く楽しめるということがありますが、今回はそれと同様の効果を感じることができ、改めて事前に曲を知るということは大事なことだなと感じました。 ファンタスティック・シナノ・ランド スーパーコモロウインドオーケストラのテーマ曲ともいうべき楽曲で、これまでスーパーコモロウインドオーケストラ以外では上田ブラスフェスト2023で耳にしたことがありますが、いずれにしてもご当地曲ということでおなじみ感がありました。小山氏によれば、カラオケで県歌があるのは信濃の国だけとのコメントもあり、ある意味長野県民のふるさと的な楽曲なのかもしれません。そしてこの曲のアレンジの特徴とすれば、あまり原曲を崩していないという点があり、そこもまた聴きなじんだ曲をベースにファンタスティック感が程よくブレンドされた感があって楽しめた次第です。 パントマイム 3月のメセナウインドオーケストラの佐藤采香氏による演奏がまだ記憶に新しいところで、今度は宮島優哉氏による演奏で楽しませていただきました。ユーフォニアムの奏者の方から「これはユーフォニアムの楽譜じゃない。」という言葉を時折耳にすることがあり、それは金管パートらしからぬ細かい音符がある!ということを憤慨しているのだと思いますが、まさにこの曲もそれの最たるもの…。ここまで細かい音符にした作曲者スパークの「吹けるものなら吹いてみろ!」という声が聞こえるようなイメージですが、それに立ち向かうプロ奏者の気迫を感じることができました。演奏後に小山氏より「ユーフォニアムってこんな演奏ができるんですね~!」的なコメントがありましたが、まさに宮島優哉氏のスーパーテクニック満載の演奏は感動のひとときになりました。 もののけ姫Highlights もののけ姫はいろいろな編曲版が出ていますが、私自身はこの天野正道氏の編曲版は初めて聴くようで、とても新鮮な感じがありました。ウインドオーケストラとはいえ、今回は編成にハープの竹内遥香氏とピアノの町田莉佳氏が入っていることもあり、そのお二方にスポットを当てるという意味合いもあったのかもと思いました。 SKWOスペシャルメドレー2024 レギュラープログラムの最後を飾るのは、10分以上におよぶ大メドレーでした。収録曲は…といきたいところですが、1曲が聴いたことも演奏したこともあるはずなのですが曲名が出てこない…。これは人の顔は思い出すが名前が出てこないという現象と酷似している状態で非常に歯がゆいところです。2曲目以降は、インザムード、ムーンライト・セレナーデ、東京ブギウギ、その後は初めて聴く知らない曲をはさんで、シングシングシングという感じだったかと思います。目についたのは、バリトンサクソフォーンのお二方がアルトも用意して時折持ち替えていたことで、まさにサクソフォーンパートのスクランブルといったところでしょうか。あとはなんといってもシング・シング・シングでのコンサートマスターの粟生田先生による豪華なアドリブソロ!これは相当に聴き応えがありました。 オーメンズ・オブ・ラブ スーパーコモロウインドオーケストラ演奏会のアンコール定番曲ということで、楽しいアンコールの時間が始まったという感じがありました。ある意味、聴き手もそれを期待しているところがあるので、安定の楽しさを感じたところです。 宝島 ドラムスのソロから、いつアゴゴのあのリズムがが始まるのかな?と思っていましたが、いつもとはちょっと違う形で曲がスタート。そして今回は最初のアルトソロを村田淳一氏。後半のロングソロを指揮者の小山弦太郎氏がサクソフォーンを持ってきてソロを担当するお約束の演奏となりました。 まとめ 2年ぶりにスーパーコモロウインドオーケストラの演奏を聴かせていただきましたが、昨年の上田ブラスフェストでコンサートマスターの粟生田先生を筆頭に何名かの方を拝見していることもあって、より親しみを持って楽しむことができました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 16, 2024 11:53:59 PM
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