こうゆうネタでブログ書くのは結構しんどいですが、柔道整復師への道って感じになってますね
柔道整復師の本来の仕事を知ってもらうにも多少役立っているのだろうか?やっぱり私的勉強の自己満足か?
前回の肩関節脱臼との鑑別診断との兼ね合いで今回は上腕骨外科頚骨折
上腕骨外科頚骨折は上腕骨近位端骨折の中で結節下骨折に分類されます
高齢者に好発する骨折の一つで、骨頭から結節部にかけての太い部分から、骨幹部に移行する部分で発生する臨床上重要な骨折です。
発生機序
介達外力によることが多く、直達外力はまれ
介達外力:肘や手をついて発生し、そのときの上肢の肢位によって外転型骨折、または、内転型骨折骨折となる
1.肩関節外転位で転倒して・・外転型骨折(多い)
2.肩関節内転位で転倒して・・内転型骨折
症状
1.骨折血腫著名。肩関節は血腫のために腫脹して変形。外転型骨折の患部は肩関節前方脱臼に類似の外観を呈するが、脱臼時に見られる三角筋の膨隆消失はみられない。
皮下出血斑は日数とともに上腕内側部から前胸部に出現
2.骨折部は筋層(三角筋)深部に位置し、かつ、骨折端が噛合することが多いので、異常可動性と軋轢音を証明することがむずかしい。(臨床では痛むので軋轢音の確認はしない)
3.機能障害著名。肩関節の運動は大いに制限を受けるが、噛合骨折の場合にはわずかに自動運動は可能である。
4.外科頚部の限局性圧痛
5.転位および変形
骨軸の変化
・外転型骨折:骨幹軸の骨折端部は内方へ向く
・内転型骨折:骨幹軸の骨折端部は外方へ向く
骨片転位
・外転型骨折:近位骨片は軽度内転、遠位骨片は軽度外転する
遠位骨折端は前内上方へ転位するため、骨折部は前内方凸の変形を呈する
骨頭は内転して大結節が下に傾くため、肩峰と大結節との間隔は広くなり上腕軸は外転する
・内転型骨折:近位骨片は軽度外転・外旋位、遠位骨片は前外方凸の変形を呈する
骨頭は外転して大結節が上に傾くため、肩峰と大結節は接近して、上腕軸は内転する
合併症
1.肩関節脱臼
2.血管損傷 腋窩動脈の圧迫損傷
3.神経損傷 腋窩神経損傷による三角筋麻痺のため肩関節の外転不能
4.機能障害 肩関節の拘縮により外転・外旋制限(内転位拘縮)
類症鑑別
外転型骨折は骨幹軸が内方を向くので肩関節前方脱臼の外観と類似するため、鑑別を必要とする
外転型骨折
1.三角筋部に骨折血腫による腫脹が著名に現れる
2.肩峰下に上腕骨骨頭を触知できる
3.関節運動はある程度保たれて、その際、軋轢音を聴取できることがある
肩関節前方脱臼
1.三角筋部の膨隆が消失
2.骨頭の位置異常(肩峰下に上腕骨骨頭が触れず空虚となる)
3.関節運動を試みると弾発性固定が現れる
ということで整復法は次回