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「 以前アメリカで流行されたフレッチャーリズム喫食法という食事法があった、これは出来るだけよく噛み、食物のネットリする程よいとされている、これを私は一ヶ月間厳重に実行したのである、ところが漸次体力が弱り、力が思うように出なくなったので驚いてやめ、平常通りにしたところ、体力も恢復(かいふく)したのであった、そこでよく噛むという事が、いかに間違っているかを知ったのである、それはいかなる訳かというと、歯の方でよく咀嚼するから、胃の活動の余地がない、という訳であるからすべて食物は半噛みくらいがよいのである、ゆえに昔から早飯早糞の人は健康だといわれるが、この点現代文化人よりも昔人の方が進化していた訳である。 」
栄養の喜劇「光13号」昭和24年6月18日 昔からなんでもよく噛んで食べることが身体には良いことだと思われていました。 それで消化のためには一口30回は噛んだほうが望ましいともいわれています。 しかし岡田茂吉氏は自らの体験で上記のように語られました。 例えばこれは極端かも知れませんが、豆腐を一口食べるごとに30回も噛んでいれば、ドロドロになってしまいそうで美味しく食べることは出来ないでしょう。 また食べ物を食べるごとにいちいち回数を数えていてはそれがストレスになってしまうかも知れません。 ですから噛む回数などは一切考えないほうがよいのではないでしょうか。 昔ならイザ知らず、最近は柔らかい食べ物が多く全体的に噛む回数が少なくなっているために、よく噛んだ方がよいといわれるのでしょうが、固いものを食べれば、誰だって自然に何十回も噛まなければ飲み込むことが出来ません。結果的にある程度の噛む回数は必要ですから、柔らかいものばかり食べないで、硬いものも織り交ぜて食べるようにすればいいのです。 また、柔らかいものが消化がよいかのように言われていますが、そうとも限りません。 運動する事で筋肉が鍛えられ身体が丈夫になるように、胃腸も筋肉でできていますから消化の悪いものでもお茶漬けでも、適度に食べて胃腸を活発に働かせて鍛えたほうがよいのです。 戦前、軍医は胃を悪くした兵隊にどのような治療をしたかというと、お茶漬けにタクアンを丸ごと飲めと言ったそうです。 実はそれがいちばんの特効薬であったからです。 消化の悪いものが胃の中に突然入ってきたら胃はそれを消化させるために何としても働かなければなりません。それで胃が正常になっていくのです。 よくTVなどの胃腸薬のCMで「食べる前に飲む」とやっていますが、これは大きな誤りで、そんなことを続けていれば、胃は自らの働きを停止させ、最後には胃腸薬を飲まなければ食べれなくなってしまう身体になり、病気になってしまうのです。 岡田茂吉氏は「胃の活動の余地がない」と言いましたが、胃の消化機能を考えた食べ方、ですから柔らかいものばかりではなく、消化が悪いといわれる硬いものも噛む回数を考えずに美味しく楽しく自然に食べたほうが身体にはよいと示されたのではないでしょうか。 自然食を食べるといっても食べる人の心が自然でなければ、本当の自然食とはいえません。 だからあくまでも基本は安全なものを美味しく楽しく食べること。 それで感謝の念が湧いてきて心と身体の健康が築かれていくのでしょう。 続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.01.15 06:47:29
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