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2019.09.06
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みやびの世界にようこそ。

こちらのお話は もちろん もちろんのフィクションです。
みやびの 想像の世界のお話ですよ。
事実ではございません。キッパリ!

あら?どこかで見聞きしたようなお話? なんて思われても
それは きっとね 気のせい。うふ。

時々 不適切な表現があっても そこはやさしくお許しを


あ、ちなみに 後半の詩は 一応 みやび 詩人ですし
詩 書いちゃってるんですけど 物語のちょっとだけの伏線ですの。

では みやびの世界を くすっと 笑ってくださいな。

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***

某月某日 金曜日。
今日は、待ちに待った夏季賞与支給日でございます。

婚活に全然進捗のない、みやびとチバちゃん。
今の楽しみは、もちろん美味しいものを食べることのみ。
いつもなら、
“今回の賞与は、高級和牛を思いっきり食べることができるのかしら?”
なんて、自分の賞与が気になって仕方のないみやびですが、
今回は自分の賞与より、地味パトさんの賞与が気になって仕方ありません。

が、残念なことに、みやびの所属である経理課では、賞与の総合計はわかるのですが、
個々の内訳は不明。
給与や賞与の計算等々は、給与課のお仕事なのです。

じゃあ、給与課の女子社員ちゃんに、聞いちゃったら?
みやびさん、お局さまなんでしょう?
という、世間の皆さまのお声が聞こえてきそうでございますが、
またまた残念なことに、給与課の女子社員の方は、みやびの天敵。
みやびより、入社がちょっとだけ早くて、しかもちょっとだけ年上の女子社員さんなのです。
しかも、給与課の女子社員の方は、カタブツで有名。
たとえ仲良しであっても、絶対に、こっそり・・・なんて教えてもらうなど、絶対に不可能。
さらに、先代のお局さまが定年退職なさった後、お局さまの椅子を狙っていたというウワサもあったのです。
もぉ、そんなことだったら、お局さまの椅子はお譲りいたしましたのに。
世間の皆さまご存知の通り、みやびがお局さまになってしまったのは、先代のお局さまが退職後、お茶購入の窓口になってしまったからなのですよ。
「お茶を制する者こそがお局さまである」という、女子社員の言い伝えを知らなかったんですもの。
後で聞いた話によりますと、給与課の先輩女子社員さんは、くやしそうにしていらっしゃったとのこと。
そして、給与課の女子社員さんは、裏お局さま、とこっそり呼ばれていらっしゃるのです。

というわけで、給与課の先輩女子社員さんと、みやびとの間には、深い溝がございますのよ。
こんなんだったら、もっと仲良しになっておけばよかった。
後の祭りでございます。

だけど、そうだとしても、ポカンと指をくわえて、ただ見ているだけのみやびではございませんのよ。
えっへん!
ちゃんと手は打っておりますの。
庶務課女子社員ちゃんに、賞与明細を開封する地味パトさんの様子を、ラインで実況生中継するようにと、指示を出してあるのですよ。

賞与明細は給与課の課長が、各部署の責任者へ持って行きます。
みやびの経理課はもう配布済み。
というわけで、みやびとチバちゃんは自分の賞与はチェック済みです。
「みやびさん、去年の夏の賞与と金額同じなんですけど。」
そうなのよ。みやびも去年の夏と同額。
ま、中小企業ですし、景気の波にしっかりともまれている今日この頃。
減額されていなかっただけ、よしとしましょう。

さ、そろそろ庶務課にも賞与明細が配られている時間。
みやびのスマホは机の上で、スタンバイ状態。
庶務課女子社員ちゃん、いつでも、ラインしていただいて、OKですのよ。

と、その時、みやびの内線電話が鳴りました。
もう、誰?こんな重要な時間に内線電話してくる人って。
出るのよそうかしら?と思ったら、電話の主は給与課の先輩女子社員さんから。
ひえっ!それは、そっこー内線電話に出なくては。

「みやびさん、給与課です。賞与会計伝票ができたので、給与課まで取りに来てください」
はいっ!みやびダッシュで給与課までお伺いいたしますっ!
「ま、そんなに急いで来てくれなくてもいいんだけど・・・ちょっとこの間、地味パトさんの話を小耳にはさんだのよね。地味パトさんの賞与金額が気になっているんじゃないのぉ?」
ひぇぇぇぇ!(絶叫)
なぜ、給与課の女子社員さん、またの名を「裏お局さま」が地味パトさんのお話を知っていらっしゃるのでしょう?
とにかく、みやび、給与課へ猛ダッシュせねば。

と、そこに庶務課女子社員ちゃんからの、ラインの着信が。

いやん、みやび、身体はひとつしかございません。
もう、どっちも気になるぅ。


つづく。


***






「つきの あかり」


きみに

沈む

月の

あかり





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最終更新日  2019.09.06 08:14:40



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