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turbo717's Activity 

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兎岳→中盛丸山→百間洞山ノ家

南アルプス_聖岳_赤石岳_登山日記(4)_三角点のことなど


兎岳(2818m)→小兎岳(2738m)→中盛丸山(2809m)→(大沢岳)(2819m)→百間洞山ノ家(2380m)。


山は快晴。午後より2800m以上の山々に白い雲がかかりだす。伊那谷方向からガスが湧き出す。
一瞬あたりは、真っ白という事態も。急がなくては!




さて、今日は、2005/8/9~8/13の南アルプス登山紀行第3日目後半の日記(8/11分-後半)を掲載します。

全行程は、易老渡(いろうど)→易老岳(いろうだけ)→茶臼岳→茶臼小屋→上河内岳→南岳→聖平小屋→聖岳→兎岳→中盛丸山→(大沢岳)→百間洞山ノ家→赤石岳→百間洞分岐→大沢岳→中盛丸山→兎岳→避難小屋→聖岳→薊(あざみ)畑分岐→西沢渡(にしさわんど)→易老渡(いろうど)


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上の絵は、兎岳(2818m)山頂からこれから行く真北の方角を望んだ図です。
手前が兎岳山頂のハイマツで、その上が兎岳直下の丘陵で、2つのこぶをもち、手前の頂付近から、東側(絵の右側)に切れ込み奥赤石沢の源流があります。ここに行程に数少ない水場があります。少し先の小高い丘(*マーク)が小兎岳(2738m)です。
この兎岳といい、小兎岳といい、名前の由来としては、横からみると兎が寝ている状態に似ているからでしょうか。
登攀の印象では、決して兎のように”優しい”ものではありません。正面の丸い頂を有する山が中盛丸山(2807m)で、略して”中盛”と呼ばれています。中森明菜の”飾りじゃないのよ涙は”を口ずさむ(年がばれるでしょうか)ようにして登りたい山です。
一番奥で威張っている山が、大沢岳(2819.4m)で、双耳峰をなし、西側(絵では左)がするどく崩落しています。大沢岳(2819.4m)の右側(東側)へ、稜線が弧をなし、赤石岳へと続きます。手前の沢(百間沢)に百間洞山ノ家があります。




中の絵は、中盛丸山(2807m)から北北西を望んだ図です。
手前の矢印は、赤色で、コースを指し示しています。石に書かれる場合が多く、赤石岳ではこの色が蛍光色の水色に変わります。
手間に立ちふさがる山が双耳峰の大沢岳(2819.4m)、南峰です。右に赤石岳を望み、小赤石岳→荒沢岳(中岳→東岳(悪沢岳))をのぞみ、百名山のコース(赤石、荒川)のメインルートです。


下の絵は、百間洞山ノ家を聖岳展望台方向から描いた図です。
収容人数は60名ですが、このときは24名の登山客と、テン場に多数の登山客という構成でした。上の階が下段、上段の2段の構成の部屋になっています。下の段テラスの部分に16人が座れるテーブルがあります。
豚カツを売りにしている山小屋です。




時間行程は、兎岳(2818m)(am11:00)→小兎岳→中盛丸山(1:00)→分岐→(大沢岳)(1:45)→百間洞山ノ家(分岐から新道-2:05)(大沢岳経由-2:45) という行程です。



兎岳での昼食時、turbo717の年齢の話にありました。一応41歳ということにします。なにせ、ノーステッキ、半ズボン、Tシャツの登山家はこのあたりにいませんので。しかし井上陽水を歌うのでしたら、マイクをもって離さないというので、年代がばれましょうか。尾崎豊も熱狂しますが。


さて、3人パーティーの人たちと4人で昼食を取っているとき、1人の登山家が現れやにわに、三角点を探し始めました。
5万分の一の地図上では、兎岳山頂から5mm(実行距離で250m)ほど西のハイマツの中にあるようです。進入禁止のXのマークがありましたが、兎さんの丘陵となっているゆるやかな山頂ですので、歩を進め見つけたようです。

赤石岳は一等三角点、ここのは三等三角点。奥聖岳には二等三角点が。
昼食時、3人パーティーの人達と、すこし三角点のお話をしました。
まず、兎岳の場合はなぜ、ハイマツの中なのか、1等、2等、3等など格付けがいかにして決まるのか。穂高が一等三角点に対し、もっと目目立つ槍が二等三角点なのか。
など。

樹林に覆われた易老岳にも、すこし離れたところに3(4?)等三角点がありました。なぜ、見通しが悪いところに三角点が?

花崗岩の頂点に+マークがありますが、これは東西南北を指す?などいろいろ疑問がわきます。すこし下記事典で触れてみました。参照ください。




事典:
三角点
河合文庫に「地図のファンタジア」(文庫番号:お 7-1)があり、面白い記事がありますので紹介します。

三角点の決定・・1等三角点から4等三角点まであり、それぞれ平均距離が40km、8km、4km、1.5kmと次第に細かい網を形ずくって日本全土を覆っています。
        3等三角点までは大正時代に完成。戦後4等三角点測量が進行中です。ちょっとした山には大抵三角点があります。正三角形を形成する必要があり、穂高を中心とすると、槍は1等ではなくなるという感じです。おなじように赤石が1等であれば、聖岳は1等ではありえないということになります。

三角点は山頂か・・誤りです。お互いに見通しがきくこと。三角形の網が形作れること。それぞれの三角形は正三角形にちかいこと。で選ばれ場所が特定されます。

三角点の材質・・・三角点標石として地中深く埋めるため重たい花崗岩が運び込まれます。

三角点の+マークは・・10m-20mの観測の足場(櫓)が組まれます。覘標(てんびょう)といいます。+マークが、この櫓の原点になります。よってハイマツに隠れててもよいわけです。+の向きは東西南北とは関係がありません。

観測タイミング・・測量器をもって櫓に登る人が「測量官」でなければなりません。櫓建設、野宿の設営などは、測夫とよばれる人達で、20-30日も天候の良好な時を待つ手助けをします。

GPSなどによる観測でもわからないことはないのですが、地球中心からの距離がわかるのですが、標高ははじけないようです。(地球が楕円体であることから10mくらいの誤差が出るようです)

高さ・・・海抜。どこの海を基準?・・・現在は東京湾の海面の長年の平均値をつかっています。東京湾を聖岳直下に伸ばし、そこからの距離ということですが、地球は丸いためなかなか難しいようです。


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