|
カテゴリ:カテゴリ未分類
日本の雷対策は20年遅れ
日本の「標準的」なビルは内部に設置した機器を落雷から守る考慮がなされていないことを知った。欧米では20年ほど前から,内部に設置した機器を落雷から守る「等電位化」がビルの建築基準に織り込まれてきた。しかし,日本の建築基準はいまだに等電位化を必要条件にしておらず,現在でも雷に弱いビルが新築され続けているという。 いったいどういうことなのか。日本では,ビルの落雷対策は避雷針の設置が中心だった。ビルを直撃する雷は避雷針に集められ,雷の電流は外壁に張られた導線を伝って避雷針用接地に逃がされる。こうすれば,雷の影響はビル内部に及ばないという考え方だ。しかしこの考え方は,間接的な雷の影響を考慮していないという欠点がある。 実際には,落雷による大電流は,ビルの外壁を伝って流れているときに内部の鉄骨やケーブルに電流を誘起する誘導雷という現象を発生させる。また,ビルを直撃したりすぐそばに落ちた雷による電流は,ビルの接地から「逆流雷」となって入り込むことがある。しかも悪いことに,日本のビルの接地は通信用,電力用,機器用など,用途別に独立させてあるのが原則だった。複数の接地の間に電位差が生じたときに,電位の高い接地から逆流雷が吸い上げられ,途中の機器を破壊して電位の低い接地に抜けやすい。 このような逆流雷や誘導雷による被害をビル全体で食い止めるというのが,欧米のビルで取られている等電位化の考え方である。 ITPRO やっぱりアースは良し悪しですね。 雷対策は等電位化を図ることとありますが、等電位化とはどういうことですか?(富士電機テクニカQ&A) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.07.21 17:55:12
コメント(0) | コメントを書く |
|