年金の話とか「カネ」に関わる日記が続いたのでワタクシの「カネのトラウマ」について書いてみようと思います。

偉そうなこと書きますが、最近の人生でカネに困ったことはありませんし、これからも困ることはないでしょう。
物は大体持っているので何も買いませんし欲しいものもありません。これも堅実に暮らしてきたことと「身の丈以上の」ものを何も望まないからでしょう。

死んだ爺さんは「物欲（つうかヘンなコレクション）」に湯水のように金を使いました。ワタクシにもその血は確実に流れていて、子供の頃、自室を床から天井までオーディオ機械中心に大量の「モノ」で埋め尽くして満足してました。まさに爺さんの血です。その「血」に思春期の頃に気が付きその「血」が嫌で「物欲」は捨てました。

今も、骨董市を「見に行くのが大好きです」でも基本買いません。骨董市へ行くのは「物のエネルギー」を感じに行くのと、「モノに人生を変えられてしまった人達（お客さん、そしてなにより骨董屋さん）の顔」を見るためです。

人は80年もすれば死にます。ただ物は永遠に生き続けます。ですから「モノにこだわる」意味などないのです。

おっと、話が最初から違う方向に行ってますね「カネのトラウマ」です。ワタクシの「カネのトラウマ」は自分の撒いた種で始まりました。

21歳くらいだったでしょうか？40年前です。バンドでちょいちょい売れてて調子に乗ってたんでしょうね、あるライブで最後にエキサイトして「ヴォーカルマイク」を「投げて」しまったのです。床に思い切り。

当時のバンド界ではよく起きるこういうアクシデントを「破壊」（そのまま　^^:)なんていうのですが、マイクはSHUREのSM58、通称「ゴッパチ」と呼ばれる世界の定番です。

ライブハウス側は当然「弁償しろ」といいます。トンズラかます方法はいくらでもあったのですが、こういう「破壊」はヤ〇ザと同じ「回状」がライブハウス間に回ります「〇〇ってバンドは演（や）らすな、出入り禁止にしろ」って内容です。弁償しなければどこのライブハウスも使わせてもらいません。弁償以外に方法はありません。

多分「３日以内に弁償しろ」とか言われました。ゴッパチは当時85000円くらいしたのですが、ちょうどその時ワタクシは金欠（死語）。

今ならネットとかで日払いバイト「秒」で見つけられるでしょ？でも当時はあっても「アルバイトニュース」くらいだけ。人づてに頼んでも３日で85000円は無理です。さあ、どうするか？眠れないほど迷いました。わずか85000円でね。でも、21歳くらいの青年にはその85000円でも「3日で生み出す」術（すべ）がありません。これがワタクシの「カネのトラウマ」です。

結局、ここへ来ると全く今と同じなんですが「交渉術」しかありません。
ライブハウスのマイク本体なんて使い込んだボコボコのやつじゃないですか。そこに「85000円弁償しろ」つうのは「おかしくねぇか？」と。

結果、壊れてしまったマイクの中心部「コア」だけを交換するって話に持ち込みました。でもアメリカ製のSHUREのコアだけなんて手に入るか？って話なんですけど。頼みの綱はただ一つ「秋葉原」です。（もちろんオタク街になる前のね　^^)

子供のころから電気部品探しに秋葉原通ってましたから、秋葉原には「電機の神様」が1000人くらいいます。よくお世話になっていた（今あるか知りませんが）「秋葉原センター」や「ラジオセンター」のおっちゃん達に「SM58のコアだけ欲しいんだけど」と相談すると、おっちゃん達は「〇〇って店に行ってみな」とか「××って店に電話してやんよ」ってアドバイス。すると10分もしないうちにSM58のコアが見つかりましたよ。さすが神様！

結局、（そういえばワタクシの文章って「結果」「結局」多いですね　^^）コアだけ手に入れて、それでも35000円くらいした記憶があります。一件落着。

この３日間「どうしよ？どうしよう？」と眠れずにもだえ苦しんだのがワタクシの「カネのトラウマ」を生みました。

ちなみにこの「マイクを投げるパーフォーマンス」。ぶっちゃけPVとかライブとかでよく観ますよね？
あれって実は「投げる用」に事前に音響さんが「投げる用マイク」を用意してたり、投げてぶっ壊したマイク分、事前にプレゼントしておきます。お金のあるプロはね。

くれぐれもみなさん、カラオケ屋でマイク投げないようにしてくださいね(^^)しねーよ、ってか？

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ちなみにここにご紹介した機材の値段は40年前の価格です。
いまならSHUREのSM58マイク、丸々一本しかも正規輸入品でも12000円くらいです（ToT)ﾋﾄﾞｲﾖ～

    「マイクは投げちゃダメだぜ！」　当時のワタクシ(^^)

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