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2014.02.16
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カテゴリ:食べ物
 歌行燈だしのもとを購入した。

初めての購入ではない、何度目かの購入。
実を言うと、楽天市場という会社ができる前から、歌行燈には度々お世話になっている。

初めて行ったのは、子どもの頃だった。親に連れられて行った。
今は歌行燈は首都圏にもお店を出しているけれども、当時はどうだったか知らない。
その時行ったのは、三重県桑名市にある本店だった。
まだ子どもだったので、細かい味のことなんかわからなかったけれども、
「こんな美味しいうどんがあるんだ!」という素直な感想を覚えている。

家で食べるうどんとか、たまにその辺のお店に連れて行ってもらって外食で食べるうどんとは、「格」が違った。本当は、子どもだから格なんて言葉は知らなかった。その頃はまだハガレンとかなかったし、「格の違いを見せてやる!」なんてセリフもなかった。
当時の子どもにも、今の子どもにも分かるように、ドラゴンクエスト的な言い方でいうと、その辺のうどんをドラキーとかゴーストとするなら、歌行燈のうどんは、ドラゴンくらいのレベルだった。もう少し世代が上の方にもわかるようにいうと、その辺のうどんをレッドキングとするなら、歌行燈のうどんはゼットンくらいの感じだった(注:子どもの感想です)。

その一方、メニューに焼き蛤はなかったので、「その手は桑名の焼き蛤」というのは、根拠のない言葉だったのだろうかと、年齢の割にいろいろ本を読んでいた当時の私は思った。両親にたずねたい気もしていたが、美味しいうどんが目の前に来て、そんなことはすっかり忘れてしまっていた。だって子どもなんだもん。

 大人になってから、とあるMLに加入し、その中の投稿で、人生の節目に自分自身にけじめをつけるために、国内を長距離自転車で走る旅に出た参加者の話があった。興味深いことに、彼もまた三重県桑名市を通過し、そしてやはり、期待していた「その手は桑名の焼き蛤」で有名な焼き蛤に出会うことが出来なかった。幸か不幸か、彼の旅の目的は焼き蛤ではなかったため、それは長い旅の感想の一部で済んだようであったが、もしかしたら焼き蛤それ自体を旅の目的にし、不幸にして出会えず失望して桑名を後にした旅人もいるのかもしれないと思った。

地方の名産が常に出会いやすいところにあるとは限らない。それはわかるのだけれども。
讃岐のうどんや明石の玉子焼きの方が例外的に見つかりやす過ぎるのではないか。
そういう意見を聞くこともあるのだけれども。

それでも、一度くらいは噂に名高い桑名の焼き蛤を、いつか食べてみたいと思うのであった。
つーか、もし歌行燈さんが焼き蛤売ってくれたら、話が早いんだけれども。






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Last updated  2014.02.16 11:27:15
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