カテゴリ:無線機器
先日筑波で活躍した1200MHzのトランスバータは、 マキのUTV-1200B2Lです。 10年以上前の購入直後に、一度局発の周波数を調整して (したつもりで)使っていました。 出るのは主にCWのため、相手を探しながら運用するので、周波数の精度は 問題になっていませんでした。 それでも、2つあるチャンネルのうち、高いほうを使うFMでは、 局発の周波数調整のために装備されているVXOを調整範囲いっぱいに振っても 正しい周波数に調整しきれないほどずれており、親機の20kHzステップでは 周波数が明らかに相手からずれるような状態でした。 そこで思い立って、局発の調整をしました。基準は、測定器から外した 19.2MHzのOCXOです。ただ、この周波数も絶対確度は心配だったので、 短波の放送波での確認を試みました。 TS-850でOCXOの信号を聞いてみると、30Hzほど低いほうにずれていました。 このずれは、1.6ppmくらいで、28MHzでも50Hzにも満たない程度、HFでは ほぼ問題になりませんが、まずはTS-850の局発をOCXO基準で調整しました。 そのうえで、短波放送のキャリアを聞いてみると、複数の局でほぼぴったり、 手元のOCXOは、ジャンク品の古いものながら、まだまだ高品質のようです。 OCXOの周波数がそれなりに正確なようなので、今度はXVTRの調整に直接 使うFT-817の周波数の確認です。こちらは、UHFまで受信できるため、 OCXOの24倍高調波である460.8MHzが使えて校正が簡単です。 当初このFT-817も調整するつもりでしたが、ずれが0.17ppm程度と小さく、 QRHを考えると再調整の意味は薄いので、そのままXVTRの調整をしました。 UTV-1200B2Lの局発は、装備されている2チャンネルとも50MHz帯ですが、 400MHz台の高調波を817で受信して確認すると、VXOのつまみ中央で、 ch. Aは1ppmくらい、またFMで周波数ずれが気になっていたch. Bはなんと 6ppm前後もずれていました。明らかに、私がずっと前に調整したつもりだったのが、 うまくできていなかったようです。 局発の調整で、VXOのセンター付近でぴったりの周波数にできたため、 今後はVXOの調整と組み合わせれば、親機としても使うFT-817同等の 周波数精度が期待できそうです。0.2ppmなら、1200MHzでも200Hzちょっと なので、FMでは、817の20kHzステップの調整だけでチューニングを完結できそうです。 結果的に、TS-850とUTV-1200B2Lを校正しましたが、これらの調整前、 および今回調整しなかったFT-847, FT-817の周波数ずれは、おおむね 以下の程度でした。FT-847とFT-817は前回の調整からかなり時間が 経っていることを考えると、なかなか優秀です。 ****暖機後周波数誤差**** TS-850: ー1.56ppm(調整前) UTV-1200B2L ch. A: -1ppmくらい(調整前) UTV-1200B2L ch. B: -6ppmくらい (調整前) FT-847: +0.29ppm FT-817: +0.17ppm お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.08.02 06:32:26
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