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カテゴリ:お芝居
伊達の十役
一年ぶりくらいの歌舞伎観劇。 染五郎くんの舞台はパルコ歌舞伎 決闘高田馬場以来。 今でこそ染五郎くんの演技も歌舞伎に対する姿勢も大絶賛する私だが、以前は好きになれない部分があった。 その頃はまだテレビでしか見ていなかったせいで演技が軽く見えたのだ。 さらに松本幸四郎さんが偉大過ぎてついつい比べてしまっていた。 お父さんと比べると、、、と思っていたのだが、当時の染五郎くんを幸四郎さんと比較する方が間違っていた。 今回の演目は早変わりあり、宙乗りありの一大エンターテイメント。染五郎くんのキレの良さが際立つ舞台。 この演目に憧れていたと仰るだけあって鬼気迫るものを感じた。 ついつい派手な演出に目がいきがちだが、政岡の見せ所では深い演技が光っていた。 歌舞伎役者さんのすごいところは年齢も性別も善悪も超えていろいろな役を一人の役者さんが演じて見せるところだが、その役ひとつずつが演じわけられないと意味がない。 亡くなった勘三郎さんの乳房榎も素晴らしかったけどこの伊達の十役も染五郎くんも当たり役になったといえる。同じくらい見応えがある。 私は歌舞伎役者さんの中では勘九郎くんが一番好きなので、他の役者さんはどうしても見る機会が減ってしまっていたけど染五郎くんはこれからも見続けていかないと。 それにしても染五郎くんはふとした表情が幸四郎さんに本当に似てきた。 幸四郎さんの技や情熱はちゃんと染五郎くんに受け継がれてさらに金太郎くんに、、、と連鎖していく。 歌舞伎を見る楽しみがそういうところにあることが最近わかってきた。 私は両親が亡くなってしまったけど、私の中にも両親の何かが受け継がれているんだろう。伝統芸能はそういうことを感じさせてくれる。 久しぶりに歌舞伎を見てこんなに面白いエンターテイメントに一年に一回しか行かないなんてもったいないと改めて思った。 それと、歌舞伎は長丁場なので年をとってくると見にいくのも辛くなるかもしれない。 まだまだ見たい演目がたくさんある。新しい歌舞伎座にもいっていない。 できれば二ヶ月に一度は歌舞伎を見たいものだ。 読んでくださってありがとうございます ![]() にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.05.10 23:08:19
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