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テーマ:今日の出来事(288568)
カテゴリ:読書
わたしがサモアに行ったのはもう9年前。当初は単身赴任で、知り合いもいない小さい島でさびしい思いをしておりました。そんなとき、一番最初に遊びに誘ってくれたのがカナヤン(仮名-あ、日本人です)。彼の家は海岸からすぐ、芝生の緑の中の小さな一軒家、目の前の海に潜ればまるで熱帯魚の水槽の中で泳いでいるよう。そんな彼の家の横で釣りをしました。 カナヤンは一度帰国した後もサモアに戻って短期の仕事をしたり、大学で勉強したりしながら、3児の父となり関西で暮らしていました。しかし偶然とは恐ろしいもので、今年の初め、ひょんなことから数年ぶりにわたしと再会、で、10月からなぜだかわたしの職場で一緒に仕事をすることになりました。 そんなカナヤンと仕事帰りにオヤジ酒をしていた時に聞いたのがこの本のこと。 カナヤンの奥様は以前Tという国で仕事をしていて、そこで知り合ったお友だちが書いたミステリーだとか。作者は現在、学校の先生をしながら小説やシナリオを書いているそうですが、カナヤン奥様が主催するサークルの機関紙にも気軽に寄稿してくれるそうです。 かなり評判を呼んでいるようで、今朝の読売新聞の書評にも出ていました。 内容は。。。少年犯罪、いじめ、虐待、モンスターペアレント。。。と今の家庭と学校を取り巻く重くて暗い問題が主題で、結末も重たいものです。同じ事件を、関わった5人(6人)のモノローグで綴るという手法。暗い話なのに、よく練られた構成と読みやすい文体で、引き込まれるように一気に読んでしまいました。 救いのない話で読後も引きずってしまうところがありますが、ミステリー好きの方はぜひお試しください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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