テーマ:ジュエリー(5287)
カテゴリ:美しい石
心の中で密かにいつかはと思っていた石がある。
小学校6年生のとき、知り合いの華僑のおばさまが、この石をぐるりとダイヤで巻いたピアスをしていた。凄い宝石だなと思った。あまりにもピアスが重いからか、おばさまのピアスホールは縦にのびていてしまったっけ。 その後、なぜかこの石は大人にしか似合わないと決め付けていた時期がある。だから、実際に手にしたのは、案外最近から。 その石の名前は、エメラルド。 一番初めはカボッションのものが欲しいと思った。これは、小さいころに読んだ絵本の挿絵にかなり影響されている。カボッションなのでインクルージョンも多いが、これはこれで私の一番辛いとき、一緒にいてくれた石として思い入れがある。 カボッションを手に入れたあとは、ファセットカットのものが欲しくなった。できたら、ペアシェイプがいい。私はマーキースやペアシェイプが実は大好きなのだ。特にエメラルドなら、ペアシェイプがいい。 エメラルドといえば、エメラルドカット。それが一番原石から無駄を出さずにカットできると聞いたことがある。また、今は研磨の技術が進んだので、エメラルドでもマーキースやハート、ペアシェイプなども研磨できるようになったのだとか。 そう心に誓っていても、実際にはそのとおりにいかないのも、また面白いところだ。 caratさんで出会ってしまったペンダントトップは、プラチナだから諦めようと思っても、何度も見に行ってしまっていた。その後、プラチナのペンダントトップにゴールドのチェーンを通せばいいと他のブロガーさんのサイトの装着画像に後押しされて、お迎えすることに。そのときの感動は前にも書いたことがある。 でもやっぱりペアシェイプのエメラルドは私のひとつの夢だった。 ペンダントトップを購入する前から、インターネットでエメラルドのルースを扱っているところを検索していた。アメリカでもいいし、日本でもいい。実店舗を何件かまわってみたのだが、私が欲しいYG枠のエメラルドのジュエリーにはなかなか出会えなかった。また素敵だなと思っても、リングのサイズをアメリカサイズで4、日本なら7号にしてもらえるかと聞くと、ダイヤが落ちてしまうから駄目という返答がほとんど。ちょっと絶望的だった。これは、ルースから買って作るしかないでしょう。 そんなとき、春先にヒットしたのがユアエメラルド。あまりにも直球の名前に一瞬たじろぐ。でも正直なところ、こちらのエメラルドがどこよりも綺麗だなと思った。 夫が、「今年の誕生日プレゼントは何がいいのかね?」と聞いてくれたのは11月の後半。実は、夢があるのと、エメラルドの話をした。夫は君が一番欲しいのを選びなさいねと、予算を告げてくれた。 さて、ここからはショップさんにメールで相談攻撃とあいなる。このとき、頭の中にはペアシェイプのエメラルドしかなかった。 何回かメールをしているうちに、エメラルドには美しさの隣に野生の香りがしますよね、などと私の感じたことを打った。するとショップのオーナーから、それならばペアシェイプは薦めませんよ、との返事がきたのだ。エメラルドの色の濃さを楽しみたいと思われるのなら、エメラルドの名前が冠されているエメラルドカットを、おすすめします、とのことだった。 さて、長年の夢をとるか、はたまた、あのペンダントトップ以上の野生の香りを手元にお招きするか、、、 いつもは即決女の私が、このときはなかなか即決できなかった。色とテリをとるということは、それだけ大きさを捨てるということにも繋がる。だって、予算は決まっているのだから。結局決心したのは誕生日の当日。このエメラルドなら、プロの目で見てもベストだとオーナーが言い切ったものを夫からプレゼントしてもらった。 パソコンの近くのライトの下で。 日の光のしたで。 窓辺で。 今まで私が持っていたエメラルドの中では一番のおちびちゃん。0.546ctしかない。でも、迫力のある別嬪さんだ。貴婦人の風格がある。 2008年はこの別嬪さんをリングにしたい。2008年で無理なら、2009年でもいい。納得のいくリングにして、毎日左手の薬指にはめていたい。 実はこのエメラルドは、ペアシェイプばかり選んでいた私のリストの中に、初めから入っていた。不思議なものである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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