Via USA

金曜日の朝、犬の散歩がてらスタバのコーヒーを買いに行こうと車に乗り込む。
するとエンジンのランプが点燈している。すぐにボンネットを開けて点検をする。前々からエンジン音がどうも気に入らなかった。特に加速する時の音がどうも良くなかった。11年落ちと言うことを差し引いても、エンジン音が悪かった。ちなみに走行距離は６万以下。

何度か夫に車のことを訴えていたが、アメリカ人の割にはオイル交換も点検もまめにしている夫が、三ヶ月前に点検に出したので大丈夫だと言い張っていた。が、ここに来てランプ点燈。ざっと見た限りでは、恐らくファンベルトかなぁ などと考えていると、ラジエーターのクーラントのタンクが空っぽになっていることに気づく。ここで一気に怒りモードになる。と言うのも、どうして三ヶ月前に点検に出しているのにクーラントが空っぽになるわけ？ メカニック不信になる。

とりあえず、クーラントだけでも入れてもらおうと、行きつけのオートサービスに持って行く。が、クーラントを入れるだけで＄60（約7200円）。アホらしくてコンビニに行き、自分でクーラントを買って入れる。＄８（約960円） 本当はこの段階で、三ヶ月前の点検が不十分だったのではないかとメカニックに文句を言いたかった。が、点検証を見てないのでスゴスゴと引き返す。

夫に確認をとると、確かに三ヶ月前にすべてキチンとしてあるはずだと言う。そこで点検から車を返してもらう時に、メカニックと一緒にボンネットを開けてちゃんとチェックしたかと聞く。案の定、何のチェックもせずに、ただ受け取っただけらしい。やっぱり．．． 夫は本当に良いカモだと思う。

アメリカで車の免許を取る時、日本のような学科講習はない。メリーランドで車の免許を取る時、まず３時間のアルコール＆ドラッグ講習※を受け、コンピュータによる学科試験、そして実技試験となる。日本のように学科講習や運転教習に学校に通うことはない。全て教則本を読んで、実技試験当日は誰かに車を借りて受けるだけである。
※ドラッグでヒロポンやハシシを習うが、これらがそのまま英語で通じるとは知らなかった。と同時に、ほかのドラッグを習った時、ひしひしとアメリカを実感した。日本じゃないもんね、ドラッグ講習なんて。

当然、エンジンのメカニズムを学ぶこともなければ、タイヤ交換を学ぶこともない。そして内輪差も車幅感覚も学ぶことはない。そしてそんな知識を持たないドライバーが街中ウジャウジャいる。まぁ、学んでいたら駐車場で、二台分をまたいで駐車なんかしないって。それに高速を走っていると、故障した車が何台も路肩に停まっている。それがＢＭＷなんかの良い車だったりすると、こんなヤツらに良い車を持たせるんじゃないって、いつも思ってしまう。

日本で普通に免許をとった人が知っていることを、車社会と言われるアメリカで知らない人々。そして悪徳メカニックの良いカモになる。「なんど修理に出しても、故障するのよ。だめよね、この車」いいえ、車が悪いんじゃなくて、メカニックが悪いざんす。反対に30年以上前のベンツや古いリンカーンを大切に乗っている人を何人も知っている。飛行機だけど、先日引退したＹＳ１１だって40年以上飛んでいる。すべてメカニックの整備次第。

この13日の金曜日から、この車の件といい、体調が崩れたことといいあまり良いことがない。この週末は大人しく寝て過ごす。夫が甲斐がいしく世話を焼いてくれた。パスタとスープ ＯＫ。そして今日の夕食は、オレンジジュースとポップコーン．．． やっぱこの人といると病気にはなれない．．．