2008/12/15(月)14:11
ジョルジョ・チリオさんを囲む会08
ヴィーテ・イタリアツアー「ピエモンテ編」の
常宿であり、アスティ地方カネッリのワインと食文化を
提案するアグリトゥリズモ「ルペストゥル」オーナーである
ジョルジョ・チリオさんが来日されて、その記念パーティーを
「じょうのや 本店」さんで開いてきました。
インポーターを介したPR網を駆使してピエモンテにいながら
にして、たちまちのうちにワインなどを売りさばいてしまう
生産者が五万といる中で(それが普通でしょう^^;)、ジョル
ジョ・チリオの戦略はあくまで彼の考える「人間的」ディメン
ションによって推進されています。
つまり、自らのフィルターを介したピエモンテ地方アスティの
食文化を日本にダイレクトで自ら伝える、すなわち、自分自身が
日本に移動してそれを表現しながら、友情を深め、新しい出会いを
訪ね、日本の食や現代の生活を体当たりに感じながら、相互の
文化を交換しあい、結果的にいくらかの経済的利益を得ることのみ
に本質的な意味が生まれてくるということ。
ややこしい話はまた明日触れることにして、この会では
僕のツアーで、あるいは個人でルペストゥルを訪ねジョルジョ・
チリオと知り合った人たちを中心に結集いたしました。
文字通り「ジョルジョ・チリオを囲む会」で、2006年の
ヴィーテ・イタリアツアーで訪れたグループ、2008年今年
ルペストゥルを訪れたグループ、そしてこれからいつか訪れようと
いうグループ(^^;)
個人で訪ねられた方などもいらっしゃって、会場は懐かしさと
胸躍らんばかりの熱狂が渦巻いておりました(^^)
ジョルジョとは家族のような付き合いをされている
DELIZIE
の藤田さんもお越しになられて前菜のセッティングなど
を手伝ってくださいました。ありがとうございました!!
ジョルジョは、英語も日本語もできません。彼曰く
「ピエモンテ語しか話さん!」
のですが、何故かだれかれとなくコミュニケーションをとって
います(^^;)
もちろん、こういう会ですので、イタリア語を話せる人が
いる事も確かなのですが、それにしても、普通なら萎縮する
なり、お手上げ状態のような言語的不自由な状況があるにも
かかわらず、彼はどんどん人の中に入っていきます。
こういう風景を見ていると僕はいつも感動してしまいます(^^)
どこがどういう風に「通じている」かは分かりませんが、彼は
いつも「発信」しています。しかも地球の裏側からやってきて
その情報がほしいと思っている人に向かって発信しますから
多少言葉ができなくたって、なんら厳密なことを問わなくとも
しっかりとコミュニケーションができてしまっている。
ある意味怖い風景であります(^^;)
ジョルジョもそうですが、受け手としての我々も含めて
人間のコミュニケーション能力とは素晴らしいものという
のを超えて「恐ろしいもの」とも思ってしまいます。
だって日本語も英語も分からないんです。どうしてそんな技が
存在しうるのかと感心します。普通の日本人が背負っているような
文化的コンプレックスとも言語的なコンプレックスとも彼は無縁で
あります。
人間の根源的な本質なのでしょうか。
ということでパーティー中、最初の挨拶部分以外、僕はほとんど
まったくジョルジョにはノータッチで、お客様と彼は終始
和やかで笑いが一杯の世界を満喫していたのでした(^^)
先日いっしょにルペストゥルを訪ねたお客様がジョルジョに
クリスマスプレゼントを渡された時に、彼女が関わるお茶畑の
話が出ると、ビビっと何か電流のようなものが彼に走ったかと
思うと
「明日、そこを訪ねることはできないか?」
と言い出します。いきなりですわね(^^;)
「案内する時間はあるけど・・・
私、そんな言葉もできないし・・・」
「それなら心配要らない。案内してくれるだけで
良いんだよ。俺は自分の目で見て、それで分かる
から!それで十分だよ!!」
急遽他のメンバーも結集して、次の日のツアーの敢行が
突然決まった・・・・そんなエピソードもありました。
彼を見ていると「人間力」のなんたるかが分かるように
思います。ジョルジョの原材料名は「人間力」なんです(^^;)
ということで、例によって、自宅が一番遠い僕が、京都で
宿泊することになっているジョルジョと一番先に失礼する
こととなり、皆さんとお別れしました。
皆さん、あっという間の時間でしたね!
僕は、普段はお付き合いのない、この日のためにお越し
くださったグループの方とお話をしていて、ワインサービスも
そっちのけで自分の話ばかりをしてしまっておりました(^^;)
でもとても良い時間を過ごさせてもらいました。
これも、参加くださった皆さんとジョルジョのお陰ですね。
感謝です!!
おまけに、いつものようにですが、忘れ物もしっかりして帰り
ました。じょうのやさん、荷物送ってくれてありがとう
ございました<(_ _;)>