フィレンツェのイタリアンジュエリー

2007年05月16日

フイレンツェでは金細工職人のことをオラファと呼びます。以前、フィレンツェの
名門トリーニの紹介のところで彼等の屋号の傍らにはオラファとつけられていたのを
覚えている方もいるかと思います。
フィレンツェにはイタリアンジュエリーの黎明期とも呼べるローマ帝国以前の文化
エトルニア人の金細工の歴史が受け継がれています。イタリアの各都市はそれぞれ
個性的な文化を形成していますが、その中でもやはりフィレンツェは歴史的にも
文化的にも独自性あるブランドが誕生しています。「フェラガモ」「グッチ」
「ジノリ」「エミリオ・プッチ」などなどですね。
また金細工の歴史の中ではフィレンツェ彫りや透かし彫りという独特な技法も
数々受け継がれてきています。
今日はそんなフィレンツェの古典的な彫りの美しいリングの紹介です。皆さんは
ViViANiのホームページを見てかなりエキセントリックなデザインが好きなお店だと
思われているでしょうが、実はベーシックな部分はとてもトラディッショナルな物も
多いのですよ。ViViANiの基本的な理念としては、まず「完成された美」の古典が
あるのです。その基盤の上にエキセントリックなデザインを追及しているのですね。

イタリアンジュエリー

下の写真の彫りは本当に美しいかぎりです。ダイヤのセッティング周りから
リングの側面まで手を抜くことなく彫りがほどこされているのが見えると思います。
また実物はおどろくほど肌触りがよく、仕上げのよさが感じられます。これは彫りの
作業の後によほど丹念に仕上げの工程を繰り返さなければ得られない指さわりなの
ですね。こういうものの値段を金の量とダイヤのカラットだけで論ずるのは
まったくナンセンスだと思うのですが、Web上ではなかなかお客様には伝えられない
のがちょっと残念なことなのですね。