Mehr Light ! (お絵描き日記)
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目に入ったもの、耳に聞こえたもの、信じるもの、そんなことを語ります。
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ヌード描いています、クロッキーが好きです、というと エッチですねというような目つきで見られることも多い。 僕自身、最初はそういう期待感がないわけではなかった。 ヌード写真を撮るのと同じぐらいのセクシーな興奮があるだ ろうと思っていた。 でも実際はじめて見るとクロッキーは写真を撮ることとは全然ちがう。 被写体をいかに色っぽくとるか、とか セクシーに見せるかとか、そういうことはまったく考えないのだ。 僕にとってのクロッキーとは短い時間で、どれだけモデルを描ききれるかとの勝負だ。 あと3分しかない、、と考えると思わずいい加減になったりしがちだ。 それをちゃんと描ききるには自信と感情のコントロールが必要だ。 だから下手なりに満足できたときは、かなりの充実感がある。 モデルを見る時だって、胸なんてあまり見ない。 一番見るのは体の外の線だ。 鋭い強い線はどこにあるのか。 それから影のできる位置と強さ。 影はどのくらいぼけているのか。 少ないタッチで立体感を表現するにはどうしたらよいのか。 上手な人になると、線だけでボリュームまでも表現することができる。 今回のモデルさんは肩幅の大きい、たくましい感じの人だった。 体全体にボリューム感があった。 僕のような下手くそが、こういう人を描くときは 本当にボリュームがあるんだよ、と感じさせるのが難しい。 ちゃんと描ききらないと、バランスを失敗しているように見えがちだからだ。 そんなわけで、モデルさんに色気を求めたりはしないけれど、 モデルさんとうまくコミュニケーションがとれると、クロッキーはさらに面白くなる。 休憩時間に話したら、バレエを習っている人だった。 「体で表現するって楽しいですよね。絵にも通じるものがあると思います。」 「じゃあ、一度シューズを履いてみたら?」 そのあとから彼女は急に大胆なポーズを連発し、 アトリエ全体にすごくいい緊張感が流れた。 誰も一言も話さず、紙をめくる音だけが大きく響いた。 モデルをただのトルソーにせず、人間として描ければ 色気とちがったエネルギーが表現できるのかもしれない。
3月のクロッキー 2010.04.05 コメント(2)
12月のクロッキー3 2009.12.22 コメント(2)
12月のクロッキー その2 2009.12.21
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