カテゴリ:カテゴリ未分類
【悲報】 カクヨムコンテストで受賞した作家「止流うず」さんが1ヶ月放置されカドカワBOOKSに不信感を抱き書籍化を辞退 またカクヨムから撤退することに・・・
コメントらんを読むと、編集部を批難している意見が多いですね。気持ちはわかります。個人対企業だと、個人のほうを応援したくなるし、出版業界って特殊な世界ですから。 編集部にはひどいところもあるもし、私もほんとうに困らされました。ですが、この件に関しては違うと思う。 待つのが苦しいという作家さんの気持ちもわかるので、誰かを批難するのではなく、いまの出版の状況を指摘するだけに留めます。 1.今はお盆休み前進行です。 今は、出版にかかわる人間は、編集者もライターも作家も校正者も、みなが忙しい時期です。 お盆休みになれば、印刷所の輪転機が止まります。 配送トラック(流通のトラック、取り次ぎとも言う)が止まります。 倉庫の搬出入もできなくなります。 裁断業者(返本された本を裁断する)もお休みになります。 すべての締め切りは前倒しされ、出版業界全体が多忙を極めます。 この時期の編集者は、編集部の床で寝るような毎日を送っています。 メール一本打つ時間も惜しいほどになります。 2.コンテスト授賞作品は、授賞決定から出版まで七ヶ月から一年一カ月かかります。 私は新人賞を三つ取っています。フランス書院、幻冬舎、宝島社です。 (企画からはじめる場合はそうでもないのですが)すでにある原稿をブラッシュアップする作業には時間がかかります(受賞作はそのまま発売されるのではなく、編集者のアドバイスで書き直しをする)。 これはどこも同じだと思いますよ。 お盆休み前進行真っ最中で、有り原稿の書き直しで発売が半年以上先なら、連絡する用件はないですよ。 用件がなくても連絡する編集者はいません。 作家をバカにしてるとかじゃないですよ。 3.編集者ひとりが担当している作家の数は、平均50人です。 こちらに詳しく書きましたので、興味のある人は読んでください。 編集者はなぜ作家を放置する? 連絡がなくて不安? だったら電話しましょうよ。編集者と話しましょうよ。 黙って待っていれば、編集者が私の意を汲んでよくしてくれるというのは、大変危険な考え方です。 人間、話さなくてはわからないのです。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.08.04 10:57:46
|