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小説を書いていて、ゾーンに入らなくなりました。
最近ゾーンに入るという言葉を覚えたのですが、集中力が極限にまで高まることの意味で、スポーツ選手が良い成績を残したときは、このゾーンに入ったという状態でプレイするからだそうです。 私、いちばん売れてたとき、年に13冊書き下ろしをして、出す本全てに増刷がかかっていたのですが、当時は編集運が最低でパワハラ編集者に振り回され、原稿料は踏み倒されるし、ワンオペ育児と母親の脳腫瘍でもうメチャクチャ。 ですが、パソコンに向かい執筆を始めると、雑念がスッと消えて、ただひたすら小説を書きまくることができたのです。短編30枚なら一日で上げて受注の翌日には納品していたし、長編は2週間ほどで書き上げることができました。ゾーンに入ることができたのからです。 ですが、今は、考えながら書いて、しかもたくさん書き直さなくては進まない。意図的に文章を若くしようとしたせいかもしれません。小説書くのって、楽しいことであったはずなのに。 今はもう、年に三冊出すのがせいぜいで、増刷もかからなくなってもうヨロヨロ。 コロナで仕事が全部飛んだ四月頃に比べると、まだ精神状態は良いのですが、私はもう、撤退戦に入っているのかもしれません。ですが、撤退戦をどう戦えばいいのかわからない。ロールモデルがないんですよ。そもそも女性のジュブナイルポルノ作家という存在自体、ほとんどいないんです。 違う。これは撤退戦じゃない。今年は珍しく増刷がかかった。来年にはメディアミックスも発表できる。私はまだ老いてはいない。ライター歴24年目だけど、50代だけど、依頼がある限り、私はまだ作家だ。撤退してはいけないんだ。 お若くて波に乗っている作家さんがまぶしいです。どうかその輝きを失わないでほしい。編集トラブルや業界ゴロに潰されないでほしいと思う。売れ期のとき、パワハラセクハラ編集に疲労させられなかったら、私はいま、こんなに苦労してなかったのかもしれないから。 加齢とともに衰えていく感性を、キャリアという名の技術で補って、必死でわかつきひかるをしています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.11.20 22:26:51
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