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南ドイツ 小さな谷の旋律

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November 2, 2005
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カテゴリ:歯医者の話
前回から時間が空いちゃって、どこまで話が進んでいたんだか、、、(汗)

今年の夏、昼下がり、大学の庭で同僚達と昼食ピクニックをしていたら、またしても歯が折れた。
奇しくも、2年ほど前の夏、一度折れた同じ歯。
行きつけの歯医者に電話すると、聞き慣れたテープの声
「Dr.△△は休暇中です」
なんで、私の歯が折れる時、あなたはいつも休暇中なんですか、、、?

というところで、続き。


クリニックに入ると、やたらとでかくて目つきの男性が受付のそばにいた。
上下白い服だから、もしかしたらこれがドクターかもしれない。

初診のため、病歴などを質問する問診表に記入させられた。
いつものことだ。
そして待合室で待つようにと言われた。
これもいつものことだ。
こういう飛び入りの場合、早くても30分、ひどいと1時間以上も待たされる。
まあ、飛び入りなんだから仕方が無い。

誰も居ない待合室に入り、
シュピーゲルを、端から端まで読む覚悟を決めて取り掛かったのだが、
10分も経たないうちに診察室に案内された。

しかしこの歯医者、妙に空いてる、、、もしかして名の知れ渡ったヤブ医者?

診察室に入って椅子に座るか座らないかと言ううちに、ドクターが入ってきた。
やっぱりさっきの目つきの悪いオジさんがドクターだった。

いままで掛かってきた医者は大概人当たりの良さそうなオーラを発していたんだけど、この人はお世辞にも感じが良いとは言えない。
悪い人じゃなさそうだけど、なんだかすごーく鋭くて、ちょっと近寄りがたい感じがする。

まずは握手っと。握手、握手。

ドイツでは歯医者だろうが、ホームドクターだろうが、婦人科医だろうが、握手をしてからじゃないと始まらない。

ちなみに、治療が終わった後も握手。

「今日は、どうしました?」
正確には、「Was kann ich fuer Sie tun?あなたのために、私に、何ができますか?」だ。

「私はDr.××の患者なんですが、2年ほど前、一度折れて治療してもらった歯が、また昨日折れました。でもDr.××は休暇中で、、、」

診察用の椅子に座って、持参してきた折れた歯を見せる。ドクターが口の中の歯が折れた個所をのぞく。

ドクターがなんだか気に入らないというような表情をしているのは気のせいなのだろうか?
それとも状態がそんなにひどいのか?
ついつい相手の表情を伺って、言われる前から最悪の事態を想定してしまう。

しかしこのドクター、ドイツ語にアクセントがある。
外国人だな。どこの人だろう、東の方のアクセントだと思うけど、トルコ系かな、、、?
などと考えていると、質問が飛んできた。

「ドイツにはいつから居るんですか?」

「もう6年です」

「大学に行ってるんですか?何学部?」

「修士課程を修了して、今は博士課程に居ます。〇〇学部です」

「終わったら日本に帰るんですか?帰ったらその分野で仕事できるの?」

「終わった後のことはまだ分かりません。日本で職を見つけるのは難しいですね。日本も景気が悪いですから。、、、それに私、情けないけど、こっちでの専門は日本語で勉強したことがないから、ドイツ語でしか説明できないんです(笑)」

「ああ、それ分かりますよ。私もね、チェコ出身なんです。でもドイツで大学に通ったから、ドイツでしか歯医者をできないんですよ(笑)」

なんでのん気にそんな世間話なんか、と、思われるだろうが、これ、ルーチンである。
たいていどの医者に行っても、まずはそんな世間話、身の上話から入るのだ。
初めての患者の緊張感を解くためなのか、
医療ミスやトラブルを避けるためには医者と患者の良好な人間関係構築が必要とか医者組合の広報誌に書いてあるのか、
それともこっちがどれだけドイツ語が話せるのか、理解できるのかをテストしているのか??

、、、多分全部だろう(笑)。

とにかくこれで、彼がチェコ人で、ドイツ語や外国人であるという状況に苦労しながら大学に通い、自力で道を切り拓いてきた外国人だということが分かり、親近感+好感度がさらにアップ☆だ。
どうりでこの歯医者、珍しくアシスタントの女性たちにも外国人が多い。

外国籍でもドイツで生まれ育っている場合もあるし、東欧系など一目ではドイツ人と区別がつかないこともあるが、第一世代の外国人はしゃべればアクセントが出るのですぐに分かる。

きっと外国人の苦労を自ら体験しているこのドクターの個人的な方針なんだろう、と、私の中で勝手に彼の評価は上がるばかり。

ルーチンの世間話のおかげで、なんとなーく緊張感が薄れ、親近感と連帯感が生まれ、突然雰囲気の和んだ診察室だった。





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最終更新日  November 3, 2005 04:18:32 AM
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