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テーマ:韓国!(17273)
カテゴリ:本や絵本とあそぼ
書籍をインターネット書店で注文するついでに「漫画 刀のうた」も注文し、今日届いた。
「刀のうた」は作家キム・フンさんの李舜臣の一人称の小説で、東仁文学賞、そしてベストセラーとなった有名な小説である。 あまりに話題となった小説なので、「刀のうた」を原作とし「青少年のための刀のうた」やこの「漫画 刀のうた」も出版された。 私も好きな小説である。 李舜臣の内面描写が繊細に書かれ、当時の戦争の悲惨さ、愚かさが伝わってくる。 読んだ後は李舜臣になりきった感じで、ついヒョンチュンサにお参りに行きたくなる。 今回なぜ「漫画・・・」を頼んだかというと、以前から長男に李舜臣の伝記を読んでみたいと言われていたからである。 李舜臣の伝記・・・ 満6歳の息子に読ませるのは少々ためらった。 子供の図書研究会の会員の知り合いに、6歳の子供にどんな伝記を読ませたらいいか聞くと、「うーーん」とうなった。 私としては李舜臣についてまわる「日本との戦争の記録」が正しく公平に書かれているものがあれば、と思った。 しかし大抵、「ウェノムが悪いやつらだ、李舜臣と朝鮮人は、正義だ」みたいな図式で成り立っている。 確かに世界がどう動いているのか知ろうともせず、自分たちが世界の主人だと思って大人しくしていた隣国に攻め入った豊臣秀吉も悪い。 しかし当時の韓国は悪政と側近たちの権力争いで、市民たちも餓えと貧困に喘いでおり、そういう中で起こった戦争だった。 本来だったら、負けても当たり前のような状況である。 そしてその危機を救ったのが李舜臣と内部のリベラルな勢力だった。 そういう意味では李舜臣は英雄だ。 戦争のメカニズムは単純なものではないと思う。 現在の戦争も「善と悪」に簡単に分けられないと思う。 昔からの葛藤があり、どの国にも善人も悪人もいる。それを片一方の目で見て「善と悪」に分ける事はできない。 戦争自体が愚かなものだから。 「李舜臣」の伝記というと単純明快に悪いウェノムを戦いで破ったわれらが英雄!というものが多いのではないか。 対象年齢が低ければ低いほど、その傾向は顕著ではないだろうか。 それで欲しいと言われてもためらっていた。 しかし「刀のうた」はちょっと違う。 小説が目的としているものは李舜臣の内面描写である。 気に入った伝記を探しにソウルの大型書店に行かなければならないかもと思ったが、なんとなく「漫画・・・」と注文してしまった。 A4サイズでオールカラー、なんか漫画っぽくない。 韓国の漫画・・・他のものはよく分からないが、この「刀のうた」は、李舜臣が切れ目でかっこよく描かれているのは別にして、登場人物が大体同じ! 息子が「これだれ?」という度困ってしまった。 しかし、舟とか甲冑とかは細かく描いてある、大阪城なんかも適当に描いていない。 日本人の衣装もよく描写してある。 けれども甲冑を着けて、 「李舜臣のいない朝鮮軍なんて烏合の衆だ、出陣しろ!」 とカッコよくいざ立つ小西行長の履き物は、 ゲタ。 よく見ると日本軍みんな下駄をはいている。 下駄じゃあ戦できないよ・・・ これ、漫画っぽくないしハングル覚えたての子供にはいいかもしれない。(こういうの好きな子には) 残酷シーンもあまりない。 明日は2巻を買いに行かなければ・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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