タイ料理とドイツワイン会をやって
今回の会では、久々に、まとめてというほどではありませんがドイツワインを一度に飲むことが出来ました。そして、あらためて、その魅力を実感できたように思います。一つは、やはり料理との相性でしょう。タイ料理の甘みは、ドイツワインの糖の甘みや、辛口のものでもその優しい果実味とよく引き合いますし、多く使われる香草の香りは、白ワインの中にある香りのニュアンスと違和感無く連続します。また、タイ料理といいますと辛さやスイートチリソースなどの甘みといった味わいが印象として浮かびがちですが、実際は結構な旨みを感じられます。この旨みが、ドイツワインと合わせることによって、香りなどの要素が引き立ちつつも単独で食べる時以上に鮮明に感じられたのは流石です。和食もそうですが、「旨み」との相性の良さは、オーストリーも含めてドイツ語圏のワインの大きな魅力ではないかと思います。二つ目は、特に今回はムスカテラーについてになりますが、酸と甘みのバランスの美しさは他にない個性だという事です。参加者の方々は、そうドイツワインに親しまれていないかとは思うのですが、それでも「酸が素晴らしい」という声が多く、かつ強く聞かれました。このクラスを中心に、甘口・やや甘口というのはキャッチーで、飲みなれない方でも抵抗無く楽しめる分、なにやら初心者用といった扱いを受けるようなことも多いようですし、また、実際酸のぼやけたただ甘いだけのワインも見られるのは事実です(管理や輸送による状態変化の問題もあるのでしょうが)。しかし、このブライトな酸がビシッと1本通った甘口というのは、口にして目の覚めるような喜びが得られますし、酸と甘みのバランスは好みの差が大きく、産地や作り手、熟成具合などを突き詰めはじめるとどっぷり嵌ってしまう奥の深さがあるように思います。香りに関しても、弱いものも勿論ありますが、今回飲んだものはどれもしっかりとワインの要素として存在しており、甘みなどの味覚の部分に主役を譲らないだけの存在感がありました。これと関連して、個人的にはドイツワインの大きな魅力として熟成感のあるリースリングの華やかながらも静謐さを感じさせるあの香りを挙げたいですね。今回は、ゼクトでそれを感じられたのですが、辛口スパークリングなわけで、ドイツワインは最近ご無沙汰、というワイン好きな方々にも手を出しやすいんじゃないでしょうか。秋の味覚にはシュペートブルグンダーが合わせ易いでしょうし、冬が来れば、鍋料理に白や泡、泡なら赤のゼクトなんかもあってパーティシーズンにも楽しそうです。かつては日本への輸入量NO1だったドイツワイン、そろそろ再評価されてもいい頃かななんて思います。【ただいま全品送料無料】 ヨゼフ・ドラーテン ピノ・ノ...価格:2,080円(税込、送料別)赤のゼクトはなんとピノ・ノワール100%です。にほんブログ村