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カテゴリ:ケセラセラな日々
元気な頃はよく 高級料亭なんかで ええモンを食べていた義父。 先月入居をして新生活を始めた 介護つきマンションには食堂があり 3食すべて そこの料理を食べるのだが ![]() なかなか美味しいそうで ワタシもダンナもほっと一安心。 ここへの入居を検討していたとき 介護スタッフが常駐していることや もしも要介護度が上がったときには 夜中でもオムツ交換なんかを やってもらえるらしいことなど 安全・安心のコトで頭がいっぱいで 料理の味の良し悪しまで考えてなかった。 義母が元気な頃から 牛肉はグラム900円以上のものでないと 買わないという生活をしていた義父が 「ここの料理はまずい。食いたくない。」 と言い出したら 同じフロアに食堂があるにもかかわらず 自分の部屋のキッチンで ヘルパーさんに食事を作りに来てもらう という無駄なコトをしなければならない。 介護保険にも 使用限度があるので 今は着替えやお風呂の介助など 身の回りの介護を 優先的にしてもらわなければならない。 限度以上の介護を求めるには 全額実費で支払わなくてはならないのだが いくら義父に貯えがあっても そんなところに使てられん。 ![]() ![]() だが 幸いなことに 入居直前まで 自宅にお弁当を届けてもらう 「配食サービス」を受けていた義父は お世辞にも美味しいとは言えないおかずと 冷めきっている味噌汁を 仕方なしに食べていたようで それに比べれば 味が口に合うのはモチロン 出来たての温かい料理が食べられることが なにより嬉しいらしい。 ![]() よかったね。お義父さん。 ![]() 前回の大阪行きの際 ![]() (↑クリックで過去記事読めます) 東京に帰る日にもう一度義父を訪ね 昼食は事前にお願いして 食堂から部屋に運んでもらい ワタシは近所のスーパーでちょっと贅沢に 「特上にぎり寿司」を買ってきて ふたり仲良くテーブルをはさんだ。 「いっただっきまぁす!」 ![]() あれ? お義父さん どうしたの? 「その寿司 美味そうやなぁ・・・」 そりゃあ特上だからね。 ぷぷぷ。 「じゃあ今日のお昼は交換しましょうか?」 義父は大喜びでにぎり寿司を口に運んだ。 その頃 毎日のようにニュースで 例のクロマグロについての報道がされていて そのたび寿司屋でマグロを食べる画が流れ 「食いとうてたまらんかったんや。」 ![]() どうぞ どうぞ。 「なんだったら これからも ワタシが来るときは お寿司を買ってきて お義父さんのご飯と交換しましょうか?」 少し薄味で 柔らかく 義父のために細かく刻んでくれている 煮物をほおばりながら提案した。 ![]() 半分以上のネタをたいらげ お腹が満たされて 幸せそうにすやすやと 昼寝をはじめた義父の顔を見届け 新幹線に乗って大阪を後にし ![]() 自宅に帰ってきたワタシ。 無事に着きましたと義父に電話をして ![]() と いつものように質問。 「いやぁ それがやなぁ 魚がマズかったんや。」 特上寿司食ったら あの頃の舌が復活 マズかったかも ![]() ケセラセラ夫婦は食べ物に一切こだわらない粗食派小市民なので 老後はどんな料理でもバッチコイ。息子たち、安心してね。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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