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異端審問官ジョセフ・ラツィンガー(現ローマ教皇)の罪業
http://www.asyura2.com/0505/cult2/msg/327.html 投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2005 年 10 月 05 日 21:31:04: SO0fHq1bYvRzo (写真は「鉄腕ラツィンガーZ」ムンド・クルエル誌より) http://www.mundocruel.com/noticias/ima/ratzinger_z.jpg 異端審問官ジョセフ・ラツィンガー(現ローマ教皇)の罪業 先日、戦争板に次の投稿がありました。 法王を「危険人物」と監視…旧東ドイツの秘密警察(共同) ・・・ラツィンガーは反共で南米にコネ 投稿者の「あめぞうもなー」さんはこの中で、現ローマ教皇ベネディクト16世(ジョセフ・ラツィンガー)に関して、次のように書いておられます。 『中南米に力を持ったカトリック高位聖職者で反共といえば、オプスデイ、CIAの協力者と見るのが普通だと思いますが、実際のところはどうなんでしょうか。現法王の背景は。』 確かにラツィンガー自身が南米に出向いて反共活動を指揮したようなことは無いのですが、この「黒豹枢機卿」と呼ばれた男が中南米に与えた影響は非常に大きいのです。案外知られていないことですので、ついでですから、ここでまとめて書いておきましょう。 【なお、これは本来は戦争板で提示された問題なのですが、話の内容上カルト板に貼り付けて、戦争板に案内を出しておきます。】 ■ 前教皇ヨハネ・パウロ2世が地獄に堕ちて・・・失礼!逝去して、新しいローマ教皇(一般的には「ローマ法王」と言われるのですがカトリック教会は「教皇」を正式名称として使っています)が決定された4月19日、スペインの新聞エル・ムンドが異様とも思える激しい調子のバチカン非難の記事を掲載しました。 (参照) 悪魔に催眠をかけられた新教皇ラツィンガー【エル・ムンドが痛烈な非難記事を掲載】 この中で記事の著者ホセ・マニュエル・ビダル(スペインの作家、ジャーナリスト)は次のように書いています。
ここで「解放の神学」とあるのは、1960年代の第2バチカン公会議以降、主に中南米のイエズス会士を中心としたカトリック僧たちの間で議論され理論付けられた、米国の帝国主義的な政策に反対し、独裁者や大地主とその手先ども(当然CIAが飼いならしている)の暴力と、主に米国の大資本による徹底した経済収奪によって貧困にあえぐ民衆の側に立って、社会正義の実現を図ることがキリスト者としての使命である、とする神学理論のことです。主に「バチカンのリベラリスト」パウロ6世(1963~78)の時代に中南米を中心に大きく広がりました。 その主要なイデオローグの中に、上の引用文にあるレオナルド・ボッフ(ブラジル)とグスタボ・ギティエレス(ペルー)がいます。またハイチのアリスチド大統領(現在は米国とフランスによって追放中)は若いころ「解放の神学派」に属する僧侶でした。引用文中のハンス・ケンク(ハンス・キューンクが正確、スイス)は直接「解放の神学」派に属したわけではないのですが、リベラル派の代表で、「解放の神学」派には常に同情的でした。 「解放の神学」派は、単に「貧者の味方」というだけでなく、マルクス主義から階級闘争の概念を借用して理論武装しました。このため、反共に凝り固まるバチカン「保守派」(ここで「 」をつけている意味は後で説明します)は、この「解放の神学」派を『憎しみと暴力を増大させ階級闘争をあおり唯物論につながる』ものとして徹底して敵視しました。その急先鋒がジョセフ・ラツィンガー教理省長官(在職1981~2005)だったのです。 ■このバチカンの機関である「教理省」というのは、正式には「信仰の教理のための評議会Congregation for the Doctrine of the Faith」であり、20世紀の始め頃まではSupreme Sacred Congregation of the Roman and Universal Inquisition(「ローマと世界の異端審問の聖なる最高評議会」とでも訳すか)と長たらしい名前ですが、要するにカトリックの異端審問の総元締めだった機関です。 特にスペインでは異端審問Inquisitionというと、アブグライブやグアンタナモも真っ青の血にまみれた残虐の極地の拷問を意味します。あのドイツの黒豹枢機卿ラツィンガーは「現在の異端審問官」を立派に勤め上げてきた男なのです。 もちろん中南米とバチカン内外で反共政策を進めてきた中心がCIAと手を携えるオプス・デイで、その傀儡がヨハネ・パウロ2世(カロル・ヴォイティーワ)、彼を教皇の座に押し上げた有力な一人がズビグニュー・ブレジンスキーであり、関係団体は三極委員会でした。さらにこのポーランド人教皇の背後には明らかにシオニスト・イスラエルの影があります。そしてヨハネ・パウロ2世が理論面で最も頼りにしたのが、彼自ら1981年に教理省長官に仕立て上げたジョセフ・ラツィンガーでした。(この男には300人委員会のメンバー?という未確認情報もありますが。)要するに、あの「冷戦」のドロドロの舞台裏で、コイツラみんなグルになってつるんでいたわけです。 この辺は次の阿修羅投稿を参照してください。 超巨大カルト、バチカン研究:(5)「米国・バチカン同盟」の軌跡とオプス・デイ ■ この鉄腕ラツィンガーZは「異端審問官」に就任するが早いか、先ほど挙げた3人のほかにメキシコのサムエル・ルイス(原住民団体のサパチストに信任が厚い)、ニカラグアのエルネスト・カルデナル(ニカラグアの解放戦線であるサンディニスタとともに活動し、現在ベネズエラのウゴ・チャベスが立ち上げたテレ・スル放送局の発起人の一人)などの「解放の神学」の闘士たちに猛然と牙をむきました。そして特にその神学の中心になっていたボッフとギティエレスは攻撃の対象となりました。御大将のヨハネ・パウロ2世自身、ニカラグアやエルサルバドルに向かい、「共産主義の手先」である「解放の神学」派を口を極めて悪罵し、無神論者のサンジニスタどもを根絶させるのがカトリックの勤めであると公言してコントラの殺し屋を力づけ、レーガンとブッシュ(父)を大いに喜ばせました。その知恵をつけたのが異端審問官ラツィンガーであったことは言うまでも無いでしょう。 ラテンアメリカでは教会の影響力が日本では想像もつかないほど巨大で、それも圧倒的多数派の貧しい民衆の利益になる、ということであれば、民衆は理屈ぬきに行動します。あのチャベスでも「革命家」イエス・キリストを褒め称えることは決して忘れません。 (それにしてもどうして「解放の神学」派の僧侶たちが「破門」の対象にならなかったのか、の訳は、あとで触れることにしましょう。) この間の事情は次の阿修羅投稿を参照してください。 イベリア半島「百鬼昼行図」 その4:米西同盟の仕掛け人?オプス・デイ (1)バチカンを牛耳り中南米を操る悪魔的カルト集団 イベリア半島「百鬼昼行図」 その5:米西同盟の仕掛け人?オプス・デイ (2)米国中枢部に食い込む「バチカン=オプス・デイ」 * この中のエルサルバドルの年表は、現在は次のサイトに移動しています。 http://www10.plala.or.jp/shosuzki/chronology/salvador/salvad2.htm この「冷戦」の間に、ラテンアメリカ全体でどれほどの人間が殺され拷問され不具者にさせられたことか! どれほどの汗と涙の結晶が吸い取られていったことか! 一説によると、米国によってラテンアメリカ全体で殺害された人数は600万人に上るとされ、これを「米国によるホロコースト」と形容する人すらいます。具体的なことは次の文章に書かれています。 投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2005 年 2 月 24 日 19:37:35 ラテンアメリカに敵対する米帝国とCIA[第2部](レッ・ボルテールより:英文掲載) ただし上記の文章は英文ですので、日本語訳のほうは『真相の深層』誌2005年秋(第7号)の「ラテンアメリカに敵対する米帝国とCIA(2)」をご覧ください。(『真相の深層』誌のお申し込み方法は http://www.jca.apc.org/~altmedka/hanbai.html をご覧ください。) 日本人の知らない新ローマ法王の素顔2に続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 22, 2005 11:33:48 PM
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